G大阪・韓国人MF、「家族の意見は違っていた」と告白 日本2シーズン目で見据える“変化”とは?

G大阪でプレーするMFチュ・セジョン【写真:Getty Images】
G大阪でプレーするMFチュ・セジョン【写真:Getty Images】

MFチュ・セジョン、韓国メディアで昨年の振り返りと今後の目標に言及

 J1ガンバ大阪所属の韓国代表MFチュ・セジョンがスポーツ専門サイト「SPOTVニュース」の単独ロングインタビューに答え、昨年の振り返りと今後の目標について語っている。

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 チュ・セジョンは昨年12月に発表された韓国代表メンバーへ選ばれなかった。代表チームは今年1月、2022年カタール・ワールドカップ(W杯)アジア最終予選に向けて、トルコ合宿に入ったばかり。だが、これを好機と捉えていた。

 今季からG大阪は、新指揮官として片野坂知宏新監督を招聘。「監督が求めるサッカーを知るいい機会と受け止めている」という。

「(代表に選ばれなかったことを)悪く考えないようにした。新監督が見せるサッカーを通じて活躍をすれば、(韓国代表の)パウロ・ベント監督も呼んでくれると思う」と前を向いている。

 また、片野坂監督の印象についてはこう答えている。

「情熱的でたくさん声を出す方だと聞きました。戦術的にも日本で有名な人物。とても楽しみです」

 今月8日から片野坂新監督の下でチームは始動。チーム内でのポジション争いに勝つためにも、戦術への適応は急務だ。今季の目標については、ゴールを積極的に狙うことをテーマに挙げている。Kリーグでは189試合に出場して13ゴール、25アシストを記録。Jリーグではまだ得点はない。

「大学を出てからはゴールへの意識より、チームメイトを活かしてあげるようなプレーを一番に考えてきました。日本でもそうです。あくまで、チームが良い方向へ進むように考えてきたんです。でも、韓国に戻ると家族の意見は違っていて、妻は『子供たちもいるから、ゴールを決める姿を見せてほしい』と。なので、チャンスがあれば積極的にシュートも狙っていきたいですね」

 海外初挑戦の日本で、ある程度の自信はあったものの適応に苦しんだ。だからこそ得たものもたくさんある。本来の実力を発揮できれば、昨季リーグ13位だったチームへより貢献できるはずで、Jリーグでの初ゴールも生まれるだろう。目標とする韓国代表に返り咲くためにもG大阪での2年目に勝負を賭ける。

(金 明昱 / Myung-wook Kim)



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金 明昱

1977年生まれ。大阪府出身の在日コリアン3世。新聞社記者、編集プロダクションなどを経てフリーに。サッカー北朝鮮代表が2010年南アフリカW杯出場を決めた後、代表チームと関係者を日本のメディアとして初めて平壌で取材することに成功し『Number』に寄稿。2011年からは女子プロゴルフの取材も開始し、日韓の女子ゴルファーと親交を深める。現在はサッカー、ゴルフを中心に週刊誌、専門誌、スポーツ専門サイトなど多媒体に執筆中。近著に『イ・ボミ 愛される力~日本人にいちばん愛される女性ゴルファーの行動哲学(メソッド)~』(光文社)。

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