京都の東山、なぜ優勝候補・青森山田に食い下がれたのか 2年生主体の若いチームが“本気”になれた理由【高校サッカー秘話】

2年生主体のチームは来年も期待が高まる【写真提供:オフィシャルサポート】
2年生主体のチームは来年も期待が高まる【写真提供:オフィシャルサポート】

指揮官「胸を借りに行くのでない」…最後まで一進一退の激しい戦い

 並のチームであればここで意気消沈し、一気に点差を広げられてしまうが、夏の悔しさを持つ東山は違った。下を向くことなく、堅守を維持しながらも、真田、阪田、そしてFW藤枝康佑(3年)とFW李隆志(3年)の2トップはパスとドリブルを駆使して、前への推進力を持ち続けた。

 結果として青森山田が2-1で勝利を収め、準決勝進出を手にしたが、最後まで試合は一進一退の激しい戦いとなった。後半の東山のシュートは0本だったが、青森山田もわずかに2本。いかに中盤での潰し合いが激しかったかを物語る数字だ。

「胸を借りに行くのではなく、本気に勝ちにいく準備をしました。いかに黒田監督を焦らせようかとも考えていました。でも、これがうちの現実。選手は十分に戦ってくれましたので、これは僕の力不足だと思っています」

 試合後、福重監督は無念の表情を浮かべたが、東山が見せたサッカーの質は非常に高かった。レギュラー11人中、2年生が6人と若いチームだけに、この1年間の経験を糧にさらなる成長を遂げて、101回の選手権の舞台に帰ってくる可能性も十分ある。来年が非常に楽しみなチームは今、新たなスタートを切った。

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(FOOTBALL ZONE編集部)



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