2022年「日本サッカー界大展望」 W杯イヤーの“4大注目ポイント”を先取り解説
【注目ポイント2】Jリーグ入りを懸けた争い、どのクラブが這い上がるのか
【注目ポイント2】
「J3リーグ参入の2枠を懸けた争い」
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2022シーズンに節目の30周年を迎えるJリーグ。新シーズンもJ1、J2、J3と楽しみは尽きないが、Jリーグ入りを懸けた争いにも注目したい。昨年のJFLで優勝したいわきFCの参入が認められ、J3は18チームとなった。
全国にJリーグ参入を目指すクラブは多いが、村井満チェアマンは「ぬるま湯であってはならない厳しさがJリーグの底上げに寄与する」と強調しており、現時点でJ3の上限は20に定められている。残り2枠が埋まれば、来年以降は入れ替え戦が実施される見通しだ。
その意味では今年のJFLはJリーグに勝るとも劣らない注目リーグとなる。J3クラブライセンスは理事会の審査で決められるが、JFLで4位以内が条件になる。現時点で有力と見られるのは“カズ”こと三浦知良の加入も噂される鈴鹿ポイントゲッターズだ。さらに昨年までJ2のFC琉球を指揮していた樋口靖洋監督を迎えたヴィアティン三重、昨年途中まで松本山雅FCを率いた柴田峡氏が新監督となるラインメール青森、また大阪3つ目のJリーグ入りを目指すFC大阪、そして奈良県で初のJリーグ入りを目指す奈良クラブにもチャンスはある。
現時点でJリーグがない県は福井、三重、奈良、和歌山、滋賀、高知、島根となっているが、1県1クラブという制限があるわけではなく、東京都もJFL入りを決めたクリアソン新宿、すでに百年構想クラブに含まれ、昨年末の入れ替え戦で関東1部入りを果たした南葛SCなど、23区内でJリーグ入りを目指すクラブも出てきている。さらにJリーグが成長していけば拡大プランも浮上するかもしれないが、まずはJ1=18クラブ、J2=22クラブ、J3=20クラブ(予定)という枠を巡る競争が激しくなっていく、1つのフックのシーズンになりそうだ。
河治良幸
かわじ・よしゆき/東京都出身。「エル・ゴラッソ」創刊に携わり、日本代表を担当。著書は「サッカーの見方が180度変わる データ進化論」(ソル・メディア)など。NHK「ミラクルボディー」の「スペイン代表 世界最強の“天才脳”」を監修。タグマのウェブマガジン「サッカーの羅針盤」を運営。国内外で取材を続けながら、プレー分析を軸にサッカーの潮流を見守る。