久保建英の前半戦、マジョルカ番記者が査定 成長ぶりを高評価「守備でもいい働きをしている」
スペイン紙記者が見解、久保建英は「後半戦、重要な役割を果たせると思っている」
このように幸先の良いスタートを切りながらも、怪我に苦しんだ久保の前半戦および後半戦について、スペイン紙「マルカ」でマジョルカ番記者を務めるアルベルト・セルコス・ガルシア氏がバルセロナ戦後、次のように語っていた。
「不運な怪我に見舞われたが、アトレティコ戦ではその高いクオリティーを存分に発揮した。マジョルカの中でもタケは、ピッチ上で他の選手と違うことがさまざまでき、チームにプラスのことをもたらすことができる選手なので、後半戦、私は重要な役割を果たせると思っているし、そうなる必要がある。自分がチーム内で重要な存在であることをもっと感じなければいけない。マジョルカの1部残留という目標達成にタケが大いに貢献してくれると私は思っている」と、信頼と同時に大きな期待を寄せていた。
懸念される守備面に関しては「私は2年前にビセンテ・モレノがマジョルカを指揮していた時、タケにはもっと守備を大幅に改善する必要があったことを覚えている。一方、今季は懸命に後ろに下がる姿を見ているし、以前よりも守備に関与している。もちろんもう少し向上させる必要があるとは思うが、今季ここまでは十分、守備でもいい働きをしているよ」と、ここ2年間での久保の成長を高く評価した。
また、ルイス・ガルシア監督がバルセロナ戦前の会見で「2人が一緒に先発出場した試合を見たと思うが、1試合は1-6(第6節レアル戦)、もう1試合は1-4(第18節グラナダ戦)と、その2つの結果はどちらも非常に悪かった」と、守備力の低下を示唆した久保とイ・ガンインの同時起用については次のような見解を示している。
「私は彼らが一緒にプレーするのを楽しみにしているよ。今日は見ることができなかったが、今後、たくさんの試合で2人が一緒にピッチに立つのを見たいと思っているし、次節レバンテ戦でそうなることを願っている。とても面白いコンビになるだろうからね。でもそれに伴いチームの守備力低下は避けられないと思うので、彼らはその分、前線で互いに助け合い、決定的な役割を果たす必要があるだろう」とマイナスな要素があることを認めつつも、プラスの要素への期待感のほうが大きいことを強く訴えた。
高橋智行
たかはし・ともゆき/茨城県出身。大学卒業後、映像関連の仕事を経て2006年にスペインへ渡り、サッカーに関する記事執筆や翻訳、スポーツ紙通信員など、スペインリーグを中心としたメディアの仕事に携わっている。