高川学園が14年ぶりベスト4進出! 意表を突いたセットプレーから決勝ゴール…粘る桐光学園を退ける
世界中で報じられた「トルメンタ」が、高川学園をベスト4へ導く
世界的にも広く報じられた高川学園のセットプレーが、準々決勝でもその威力を発揮した。
1月4日、等々力競技場で行われた第2試合・高川学園と桐光学園の準々決勝は、1点を争うゲームとなった。キャプテンのMF山市秀翔を累積警告で欠いた桐光学園だったが、代役を務めたMF岩根裕哉も冷静なパスさばきを見せ、ボールを保持しながら隙を窺う。高川学園は前半21分、セットプレーを得るとゴール前で5人の選手たちが円陣を組み、回転して、相手のマンマークを封じた状態から、一気に散らばっていく「トルメンタ(スペイン語で嵐の意味)」と命名したセットプレーで、ゴールを狙う。
時間の経過とともに、桐光学園がチャンスを作り出したが、高川学園GK徳若碧都の壁を破ることができない。両チームとも、ゴール前で身体を張った守備を見せ、得点が動かないまま、前半を終えた。
両チームがドリブラーの技術を生かし、サイドから攻め合いながらも、なかなか決定機がないなか、後半11分に投入された高川学園MF西澤和也が投入されて4分後、大仕事をする。
CKを得た高川学園は、左右のゴールポストに3人ずつが固まる。ファーポストの選手たちが手をつなぎ、回るぞと思わせた、その時だった。彼らは回ることなく、パッと離れてゴール前に散る。突然の動きに、桐光学園の守備は付いていけず。フリックされてファーサイドに流れたボールを、待ち構えて冷静にコントロールした西澤がゴールに決めて、3回戦に続く2試合連続のゴールを決めた。
1点を追う展開となった桐光学園は、高さのある選手を前線に送り、パワープレーで同点ゴールを目指したが、GK徳若の好セーブもあって、最後まで1点を奪うことができなかった。この結果、高川学園は14大会ぶりのベスト4進出を決めている。
(FOOTBALL ZONE編集部)