高川学園、後半ATに劇的ゴール! セットプレーから殊勲の一撃…仙台育英を1-0で下し準々決勝進出
コーナーキックの流れから交代出場したMF西澤和哉が豪快に蹴り込む
第100回全国高校サッカー選手権は、1月2日に首都圏4会場で3回戦が行われ、等々力陸上競技場の第2試合では、試合終了間際の劇的ゴールで高川学園(山口)が仙台育英(宮城)に1-0で勝利した。
高川学園はここまで、工夫を凝らしたセットプレーでも話題を呼びながら勝ち上がってきた。両者は2大会前、第98回大会では2回戦で激突。同じ1月2日に等々力陸上競技場で対戦し、仙台育英が勝利していた因縁を持つ。
すでに2試合を消化している高川学園に対し、2回戦から登場の仙台育英は日程的な余裕もあり、運動量で押し込む展開に持ち込んだ。ハイプレスを仕掛け、高川学園を自陣に釘付けの状況を作り出すが、堅い守備を最後のところで崩せなかった。
一方の高川学園は攻撃回数が少ないことで、話題になってきたセットプレーを獲得する場面が作れずに時間が進んだ。前半終了間際のコーナーキックで、中央の5選手が手をつないで旋回しながらボールを受ける動きを見せ、その間にショートコーナーで始める奇襲はあったもの、ゴールにはならず0-0のまま後半に入った。
後半は仙台育英がさらに押し込む時間を増やしたが、高川学園のGK徳若碧都がファインセーブを連発。187センチの長身を生かし、際どいシュートやクロスボールかというボールが頭上を急襲した場面も冷静に対応して、無失点で試合を進めた。
そうしたなかで同34分、高川学園はコーナーキックのチャンスを得ると今度は中央の選手たちがかなり距離を取って幅広くポジションを取ったところからスタート。そこからDF岡楓太がヘディングシュートを放ったが、わずかに枠を外れた。同39分にはコーナーキックに対して、4選手が前の選手の肩に手を置き一直線に並んだところからスタートする工夫を見せたが、ゴールは奪えず。
それでも同アディショナルタイム(AT)、高川学園はさらにコーナーキックを得ると、ファーサイドに選手たちが固まった状態でスタート。そのこぼれ球を直前に交代出場したMF西澤和哉が豪快に蹴り込み、1-0の決勝ゴールを奪った。
勝利した高川学園は、この日の等々力陸上競技場の第1試合でPK戦の末に勝利した桐光学園(神奈川)と4日の準々決勝で対戦する。
(FOOTBALL ZONE編集部)