爽やかな敗者 仏戦完敗でEURO8強敗退、アイスランド旋風終了も心打つサポーターとの魂の儀式で幕切れ
試合終了後のサポーターとの拍手の儀式も世界の話題に
もう一つアイスランドの大きな話題になったのは、サポーターとの関係だ。33万人の人口の約8分の1にあたる4万人がフランスを訪れ、スペイン紙「AS」によればイングランド戦の瞬間最大視聴率は99.8パーセントに上ったという。勝利を収めた後にチーム全員とサポーターで手拍子をする姿は、一体感の象徴として世界に広く伝わった。ラーゲルベック監督も、この大サポーターへの感謝を口にしている。
「アイスランドでもフランスに来てからも、至るところでサポーターの姿を見掛け、大きな熱意をもって我々の後押しをしてくれた。このEUROの間に大きな熱狂を引き起こしたね」
この日のゲームでも、地元フランスを応援する大声援にも負けないだけの存在感をアイスランドサポーターは発揮していた。そして、敗戦後にもかかわらずスタジアムの一角を占めたサポーターと選手たちは、試合後の“魂の儀式”である手拍子を敢行。敗戦後とあって、さすがにイングランド戦後のように踊りだすような選手はいなかったが、サポーターたちとの固い絆を示しながら、爽やかに大会から去っていった。
【了】
フットボールゾーンウェブ編集部●文 text by Football ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images
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