「日本の高校サッカーは型破り工場」 “超ロング珍PK”に海外絶賛の嵐「発明」「欺瞞の芸術」
流通経済大柏DF田口空我のPKに海外メディアから称賛の声続々
第100回全国高校サッカー選手権の1回戦で生まれた“珍PK”が海外メディアから脚光を浴びている。流通経済大柏DF田口空我のキックに反響が広がっており、「PKで発明」「欺瞞の芸術」「高校サッカー選手権は型破りの工場になっている」と驚きの声が続出した。
話題を集めるのは、12月29日にフクダ電子アリーナで行われた1回戦、流通経済大柏(千葉)対近大和歌山(和歌山)のワンシーンだ。試合はともに1ゴールを奪い合い、1-1のままPK戦へ突入した。
そして流通経済大柏の2人目で田口がキッカーを担当。田口がボールをセットし、主審が笛を鳴らす場面までは、通常のPKと同じ光景が広がる。しかし、その直後、田口はボールと距離を取ったまま10秒近く動かず、ようやく動き出しかと思うと、スローモーションのように距離を詰め、時にジャンプも盛り込みながら40秒近く要したPKを決めている。
これには海外メディアも目を丸くしたようだ。ブラジルメディア「UOLエスポルチ」は動画付きで「PKで発明」と紹介。「田口はポジションを取り、最初の一歩を踏み出した。ボールに向かって『走る』と決めた時、彼はできるだけゆっくりと、非常に短いステップで走ることを選択した。途中でジャンプし、またゆっくりとボールに向かって『走り』、シュートを放つ」と描写し、「日本の高校サッカー選手権は型破りの工場になっているようだ」と評している。
一方、アルゼンチンメディア「infobae」は「長い距離を取った後、ボールの前に立っていたの。動き出すのに10秒もかかった。彼はじっとGKを見つめていた。そして、足の間隔を狭めた小さなステップで走り出した」と報道。さらに同国メディア「Clarin」は「“欺瞞の芸術”。それがサッカーのすべてだ」と、相手GKを幻惑したPKを称えている。
流通経済大柏はPK戦の末に4-5と敗れて1回戦で敗退が決まったものの、思わぬ形で注目の的となっていた。