鉄壁を誇った“イタリア版BBC” 悲運のPK負けに代表引退の名ストッパー号泣「誰も我々を思い出さない」
4試合でトリオを組み1失点 堅守アッズーリ復活を印象づける
欧州選手権(EURO)準々決勝ドイツ戦で、PK戦の末に敗れた「イタリア版BBC」と呼ばれる鉄壁のDFラインを支えたアンドレア・バルザーリは、悲運のPK負け後、子どものように号泣した。
イタリア国営放送「RAI」のインタビューに応じた百戦錬磨の男は、溢れる涙を止められなかった。
「我々は死力を尽くした。だから、この落胆は大きすぎる。不幸なこと敗北という現実だけが残った。我々が成し遂げたいいところは何も残らない」
圧倒的な対人能力を誇る35歳のストッパーは、涙で言葉を繋げなかった。ギャレス・ベイル、カリム・ベンゼマ、クリスティアーノ・ロナウドの頭文字を取ったレアル・マドリードの看板3トップ「BBC」にちなんで、「イタリア版BBC」と呼ばれたバルザーリ、レオナルド・ボヌッチ、ジョルジョ・キエッリーニの3バックは、今大会ではグループステージ第3戦のアイルランド戦(0-1)を除く4試合で守備ユニットを形成し、失点はこのドイツ戦で喫したわずか1点のみ。守護神ジャンルイジ・ブッフォンとの“ユベントスセット”は鉄壁を誇った。
1-1で突入したPK戦では3人目のキッカーを務め、成功させたバルザーリ。だがPK戦を5-6で落としたイタリアは、ベスト8で大会から姿を消すことになった。
「残ったものは悲しみだけ。数年後には我々のことを誰も覚えていない。この代表は死力を出し尽くしたのに…」
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