久保建英の22年初戦バルサ戦に期待するもの 元同僚や“後輩”たちに見せるべきものは?
久保がファティやペドリとしのぎを削り合う可能性も
選手たちは2年前のリーグ中断を経て、再開へ向けての準備期間を連想させるあの日々をまた経験することになる。ほぼ毎日の検査実施、少人数グループによるローテーションでのロッカールーム利用、着替えをしたうえで練習や試合の会場入りし、ホテルや自宅でシャワーを浴びるといった日常が再びやって来る。これまでの経験を活かしながら制約とどう付き合いコンディションを維持するかかが重要になってくるのではないだろうか。
経験と言えば、マジョルカの久保はその意味を噛み締め、新たな一面を引き出すことになるかもしれない。
新年最初の対戦はホームのバルセロナ。昨季までと最も違う点は大黒柱のFWリオネル・メッシがいないことで、偉大な選手に胸を借りるという構図がなくなった。むしろ今季から出てきたバルセロナ下部組織の後輩と戦うことになる。成長株のMFガビ(17歳)こそ出場停止でマジョルカ入りしないが、MFニコ(19歳)を筆頭とする複数の新顔選手がメンバーに入ってくるだろう。もしかすると元チームメイトのFWアンス・ファティ(19歳)、東京五輪スペイン代表のMFペドリ(19歳)が怪我から回復、ピッチに立つことも考えられる。スペインリーグ3年目を迎えた日本人選手が、少年時代を知るかつての仲間や同年代の選手たちを前にプロになってから得た体験やノウハウを披露することになるのか。興味は尽きない。
(島田 徹 / Toru Shimada)
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島田 徹
1971年、山口市出身。地元紙記者を経て2001年渡西。04年からスペイン・マジョルカ在住。スポーツ紙通信員のほか、写真記者としてスペインリーグやスポーツ紙「マルカ」に写真提供、ウェブサイトの翻訳など、スペインサッカーに関わる仕事を行っている。