“呪われたPK戦”に敗れイタリア代表を去る闘将 「選手たちは本当に全てを表現してくれた」

チームに団結力を植えつけたコンテ監督 EURO8強で散る

 欧州選手権(EURO)で復権を印象づけたイタリアだが、準々決勝でPK戦の末に敗れ去った。イタリア紙「ガゼッタ・デロ・スポルト」は、この試合を伝える記事のタイトルを「偉大なイタリア、なんて残念なPK戦、呪われたPK戦! 我々は敗退したが、顔を上げよう」として報じ、アントニオ・コンテ監督のコメントを伝えている。

 コンテ監督は「彼らは本当にリスクペクトされるべき経験をして、恐怖とも戦ったんだ」と、PK戦に臨んだ選手たちを気遣った。

「選手たちはドイツのような最強のチームを相手に全てを出し尽くしてくれた。PK戦の末にドイツに敗れたことは残念だ。我々は上に進める可能性が十分にあったんだ。我々がこの大会で残念な部分があったとすれば、このPK戦だけだ。他には一つもないよ。選手たちは本当に、本当に全てを表現して、ピッチ上に置いてきてくれた」

 コンテ監督は、自らの下で団結した23人の選手たちを称えた。今大会のイタリアは、自身が率いたユベントス時代にイタリアを席巻した攻撃的な3-5-2システムを導入した一方で、守備面でも当時からの教え子であるGKジャンルイジ・ブッフォンに“イタリア版BBC”のDFアンドレア・バルザーリ、DFレオナルド・ボヌッチ、DFジョルジョ・キエッリーニの3バックを中心とした鉄のカーテンを敷いた。

 大会初戦のタレント軍団ベルギー戦、決勝トーナメント1回戦のスペイン戦と、相手にボール保持率で上回られながらもペナルティーエリア内への侵入を許さず、オートマチズムにあふれた速攻でゴールを陥れていく姿は、イタリアの伝統と革新のハイブリッドとも言えるチームだった。

 

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