ウェールズOBが殊勲の無所属FWを称賛 「私がプレミアクラブの会長なら彼と契約する」
ハートソン氏がベルギー戦決勝弾のカヌを讃える
ベルギーを相手に華麗なターンから決勝点を奪い、一躍ウェールズのヒーローとなったFWハル・ロブソン=カヌに対し、称賛の声が次々と寄せられている。同国OBでセルティックなどで活躍したジョン・ハートソン氏は「なんてゴールだ」、「私がクラブの会長ならば彼と契約する」と左利きのストライカーを持ち上げている。英公共放送「BBC」が報じた。
今夏イングランド・チャンピオンシップ(英2部相当)のレディングとの契約が満了となり、現在フリーの身の“無印ストライカー”が一躍注目の存在となっている。
欧州選手権(EURO)の準々決勝でベルギーと対戦したウェールズは、1点ビハインドの前半31分に主将DFアシュリー・ウィリアムズのヘディング弾で同点に追いついた。そして勝ち越しゴールが生まれたのは後半10分、FWギャレス・ベイル(レアル・マドリード)の縦パスを受けたMFアーロン・ラムジー(アーセナル)が右サイドでボールキープからクロスを供給。中央で待っていたカヌはゴールに背を向けた状態でパスを受けたが、巧みな切り返しでベルギーDF3人を一気に置き去りにし、左足のシュートでベルギーのGKティボー・クルトワ(チェルシー)の守るゴールを破った。
その後、さらに1点を追加したウェールズがFIFAランキング2位の優勝候補ベルギーを撃破。初出場にしてベスト4まで上り詰めた。元ウェールズ代表の点取り屋、ハートソン氏は、勝利の立役者となったカヌについて「もし私がプレミアリーグクラブの会長だったら、次にハル・ロブソン=カヌと契約するね」と絶賛している。
ゴールシーンで見せたカヌの鮮やかなターンは、今大会のハイライトの一つとも言える華麗なプレーだった。ラムジーからの折り返しを受けたカヌは、利き足と反対の右足でボールをトラップ。背後からベルギー代表DFトーマス・ムニエのプレッシャーを受けている状況で、左サイドをオーバーラップしてきたDFニール・テイラー(スウォンジー)へパスを出すような素振りから、華麗なクライフターンでマークを一瞬にして外した。