高校サッカー選手権、“選手宣誓”大役の舞台裏 高川学園の主将DFが告白「頭が真っ白になった」

高川学園主将DF奥野奨太【写真:荒川祐史】
高川学園主将DF奥野奨太【写真:荒川祐史】

高川学園の主将DF奥野奨太「すがすがしい気持ちでいっぱい」

 第100回全国高校サッカー選手権の開会式が12月28日に国立競技場で行われ、選手宣誓を行った高川学園(山口)の主将DF奥野奨太は「すがすがしい気持ちでいっぱいです」と、大役を振り返った。

 前回大会では新型コロナウイルスの影響もあり、リモート形式で入場行進などは行われなかった。しかし、今回はその行進が復活し奥野は「本当に去年、集まって開会式をすることができなかったので、貴重な体験ですし、新・国立競技場ということで監督やスタッフの方々の思い入れも強い場所。自分たちの目標である優勝に向け、全力で頑張っていきたい」と、開催されたこと自体に喜びと感謝の言葉を残した。

 医療従事者への感謝など「3年生の1人1人に思いがあると思うので、その一言を自分に送ってもらって、それをかみ砕きながら、そうしたものを中心にした」という多岐にわたった内容の宣誓を読み上げる最中には、言葉に詰まってしまう場面もあった。

 それでも「本当に頭が真っ白になった。ここで、このまま終わってしまったら、本当にこれからの人生に悔いが残る。最後までやり切ろうと頑張った。自分が選手宣誓という責任ある立場を任されて、できるか不安だったけれども、やり終えてすごくいい経験だし貴重なことなので、すがすがしい気持ちでいっぱいです」と、そのピンチを乗り越えての思いを語った。

 左膝を負傷し、選手としての大会出場は叶わない奥野だが「チームに今何ができるかを考えて、少しでもチームが勝てるように頑張りたい。自分たちの目標は優勝。ここに戻ってきて、最後に全員で笑って終われるようにしたい」と、チームの一員として大会への意気込みを語った。

 関東第一(東京B)と中津東(大分)が開幕戦を行い、12月29日から首都圏の8会場で準々決勝が行われた後、再び国立で1月8日の準決勝と10日の決勝が行われる。

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