テロの悲劇から立ち上がるフランス 殊勲の2発でEURO8強に導いたエースが遺族少年に与えた勇気

グリーズマンがアイルランド戦後に遺族少年にサイン入りボールをプレゼント

 フランス代表のエースFWアントワーヌ・グリーズマンが、6月13日にパリ近郊マニャンビルで起きたテロ事件の被害者となった警官の子どもの心の傷を癒すべく立ち上がった。スペイン地元紙「マルカ」が報じている。

 欧州選手権ホスト国のエースとして奮闘するグリーズマンは、フランス代表の8強進出に貢献。4強の椅子を懸けてアイスランド代表と対戦することになるが、ISISのテロリストの凶刃に倒れた夫妻の遺子ウーゴくんと対面した。

 ベスト16のアイルランド戦で自らの2ゴールによって勝利した後、スタジアムで代表選手のサイン入りのボールをプレゼント。悲劇から立ち上がろうとする少年に手を差し伸べた。

 ウーゴくんの父親は警察官。自宅にテロリストが立てこもり、夫妻が刺殺される事件があった。この殺害現場をテロリストが撮影し、ISISへの忠誠を誓うという衝撃的な事態に発展。犯人はその後射殺されたが、フランス中に衝撃が走っていた。

 テロの脅威との戦いになっている今回のEUROだが、グリーズマンの心温まる行動で開催国フランスの結束はさらに深まりそうだ。

【了】

フットボールゾーンウェブ編集部●文 text by Football ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

 

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