「もっとみんなにも注目してほしい」 福西崇史が「年間ベストアグレッシブプレーヤー」選出

「年間ベストアグレッシブプレーヤー」に神戸MF山口蛍を選出

――では、この2選手のうち、どちらを年間ベストアグレッシブプレーヤーに選出しましょうか。

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福西 山口選手を選びたいですね。あの献身さは、あまりフューチャーされにくいんです。それを常にやり続けているのは、評価に値すると思っているので、山口選手にしたいと思います。前線が強みの神戸は、少し後ろに不安もあり、山口選手が前に行けば行くほど、リスクが伴います。そのなかで、山口選手が攻守の比重をどうするかは、勝敗に直結するところですし、そこを上手くやっているところを、もっとみんなにも注目してほしいですね。大迫選手、武藤選手も入り、ほとんど代表クラスの選手しかいませんからね。来シーズンは、本当に優勝しないといけないくらいの戦力だと思います。

――来シーズンも引き続き、山口選手にはアグレッシブなプレーを見せてもらいたいですね。

福西 言われなくても、アグレッシブなプレーは出てくるでしょうし、やってくれるでしょうね(笑)。サッカーを知っている人はもちろんですが、知らない人にも注目してもらいたい思いが強いですね。ボランチやサイドバックは、重要なポジションで、ゲームを左右するプレーがすごく多く、チームの安定感を左右します。そのポジションの選手たちが、やりたいことができたら自分たちのペースになる、できなかったら相手のペースになる、それくらい重要なんです。ただ、評価されにくい。点を取ったり、ゴールを守ったりすれば目立ちますが、そうしたプレーを支えている選手もいることを知ってもらいたい。その選手たちの重要性、彼らが繰り広げている駆け引きが分かれば、サッカーをより楽しく見ることができると思うので、ぜひ、もっと注目してもらいたいですね。

――今シーズン、月間ベストアグレッシブプレーヤーを選出していただきましたが、1年を通しての選出や選手たちとの対談はいかがでしたか?

福西 やっぱり、良かったですよ。対談して、選手の気持ちや、そのプレーにどのような思いがあったか、どういう考えがあったのかも聞けました。こういうことで賞ができて、こういう選手もいるんだ、こういうプレーがいいんだと、知ってもらえたのも良かったです。なかなか、ここで取り上げたプレーは、サッカーをやっていた人じゃないと気づけなかったりすると思います。僕ら選手OBは、そういうプレーに気づけると思いますし、どう思っていたかはある程度分かると思うので、今後も取り上げていきたいなと思います。ぜひ、また来シーズンもできたらなと思います。

[プロフィール]
福西崇史(ふくにし・たかし)/1976年9月1日生まれ、愛媛県出身。95年にFWとしてジュビロ磐田に加入すると、プロ入り後にボランチへコンバートされ黄金時代を迎えたチームの中盤を支えた。J1通算349試合62得点の成績を残し、Jリーグベストイレブンも4度受賞。日本代表としても国際Aマッチ64試合7得点を記録し、2002年日韓大会、06年ドイツ大会とワールドカップに2度出場した。04年アジアカップでは優勝を経験している。
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(FOOTBALL ZONE編集部)

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