「もっとみんなにも注目してほしい」 福西崇史が「年間ベストアグレッシブプレーヤー」選出

小池龍太、荒木遼太郎、前田大然、山口蛍【写真:Getty Images & 井上智博 & 小林 靖】
小池龍太、荒木遼太郎、前田大然、山口蛍【写真:Getty Images & 井上智博 & 小林 靖】

川崎がリーグ連覇、福西氏が優勝の要因を指摘「全員が力を発揮できる環境にある」

「Football ZONE web」では、スポーツ・チャンネル『DAZN』とともに毎月行ってきた『月間表彰』において、元日本代表MF福西崇史氏に『月間ベストアグレッシブプレーヤー』を、シーズンを通して選出してもらってきた。

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 今回はシーズンを締めくくる企画として、アグレッシブなプレーを見せてくれた選手中心に2021シーズンを総括してもらった。川崎フロンターレの連覇で終わったシーズンを福西氏はどう見ていたのか。また、この賞に込めた思いを福西氏に聞いた。(取材・構成=Football ZONE web編集部)

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――Jリーグ・アウォーズも終わり、2021シーズンも幕を閉じました。川崎フロンターレの優勝という結果に終わりましたが、福西さんは今シーズン、どのようなことが強く印象に残っていますか?

福西 降格するクラブが4チームあったため、各チームの動きが早かった感じがします。残留争いに巻き込まれたクラブは、監督の交代を含めて最終段階に向けて例年以上に動きが早かったですし、優勝争いをするクラブも、順位を意識するのが早かったシーズンだった気がしていますね。特に真新しい戦い方を見せたチームはなかったかなと思います。川崎フロンターレが相変わらずのチーム力を発揮したこと、鬼木監督も話していましたが、ギリギリの戦いをモノにできる強さがあったことが、最終的に1年を通して差がついた要因かなと思います。

――川崎は、シーズン途中に田中碧選手と三笘薫選手が引き抜かれました。そのなかでも、失速することなく優勝できたことは、特筆に値することではないでしょうか。

福西 彼らが抜けた後も、多少影響はありましたが、川崎は戦い方を大きく変えることはなかったと思います。人を代えた時も戦い方はハマっていましたし、穴埋めのためにマルシーニョ選手も獲得しました。鬼木監督は「橘田(健人)選手をボランチで使いたい」と言っていましたが、起用したところ上手くいき、中盤戦以降はルーキーながらレギュラーに定着しています。旗手(怜央)選手も、どのポジションで出場しても、結果を出せる選手になりました。チーム全体の底上げをしつつ、主力選手がいなくなった時にも穴埋めができていましたね。

――今シーズン、福西さんには毎月、月間ベストアグレッシブプレーヤーを選出していただきました。川崎からは2、3月の月間ベストアグレッシブプレーヤーとして、シミッチ選手が選出されています。

福西 先ほど名前を挙げた橘田選手をはじめ、もう数人、対談をして話を聞いてみたいなと思ったのですが、毎月1人ということもあり、なかなか選出できませんでしたね。シーンを選ぶ難しさもありました。というのも、川崎の場合は、みんなが良いプレーをしていますし、チームを牽引するアグレッシブさが出るシーンというのは、少し見つけにくかったかもしれません。川崎の選手たちは、全員が力を発揮できる環境にあるので、旗手選手も、中盤の脇坂(泰斗)選手も、橘田選手も、家長(昭博)選手にしても、誰を選んでもいい感じのチームですからね。そこが他クラブとの違いだったと思います。終盤まで勢いがあった横浜F・マリノスも、最後はリズムを取り続けられませんでした。その続けられるか、続けられないかのところが、他クラブと川崎の差ではないでしょうか。

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