冨安負傷で浮かぶアーセナルの“不安”を英メディア指摘 今冬の新戦力候補3人を紹介
リーズ戦で冨安が右足を痛めて途中交代、代役DFのパフォーマンスレベルを不安視
アーセナルの日本代表DF冨安健洋は右サイドバックとしてデビューから15試合連続でスタメン出場を続けるなど、すでにチームに欠かせない存在となっている。しかし、現地時間12月18日のリーグ第18節リーズ・ユナイテッド戦(4-1)では右足を痛めて後半途中交代するアクシデントに見舞われた。英メディア「フットボール・ロンドン」は、冨安の負傷により、アーセナルの右サイドの不安が浮き彫りになったと指摘している。
イタリアのボローニャから加入した冨安はプレミアリーグ第4節のノリッジ戦(1-0)で新天地デビューを飾り、またたく間にレギュラーに定着。リーズ戦まで15試合連続で先発出場を続け、チームの守備に安定感をもたらした。その堅実な守備は現地メディアや解説者からも度々称賛を浴びている。
その冨安はリーズ戦でも抜群の危機察知能力やカバーリング能力でピンチの芽を摘み取り、勝利に貢献した。しかし、後半19分には右足を痛めて途中交代を余儀なくされている。代わりにはポルトガル代表DFセドリックが起用されたが、久しぶりのリーグ戦出場ということもあってかやや不安定なパフォーマンスだった。冨安が交代するまでは3-0とアーセナルの一方的な展開だったが、後半30分にはPKを献上し、失点を許した。
結果的には4-1で快勝したものの、「フットボール・ロンドン」は冨安について「アーセナルにとって素晴らしい移籍で、右サイドバックのポジションを昨季よりも数段レベルアップさせた」と絶賛した。
その一方、リーズ戦での冨安の負傷交代を受けて「アーセナルは右サイドバックの層を厚くする必要があると浮き彫りになった」「彼(冨安)の代わりにセドリック・ソアレスが起用されていたが、アーセナルの不安は解消されなかった。シーズンの大半を欠場しているポルトガル人は安定を欠き、脆弱に見えた」と新たに問題点が浮上したと指摘。冨安が評価を高め、不動の地位を固めていることは間違いないが、バックアップの選手たちのパフォーマンスレベルが不安視されている。
冨安の負傷の程度についてはまだ詳しいことは不明だが、もしも長期離脱を強いられた場合に戦力ダウンは必至だろう。記事では「冨安をカバーする3人のオプション」としてアタランタのデンマーク代表DFヨアキム・メーレ、レッドブル・ザルツブルクのデンマーク代表DFラスマス・クリステンセン、そしてポルトのU-21ポルトガル代表DFジョアン・マリオの3選手を冬の移籍市場での新戦力候補として紹介している。
プレミアリーグデビューからまだ3か月あまりの冨安。日本代表で守備の要を担う23歳は、アーセナルでもすでに“替えがきかない存在”となっている。