EURO敗退スペインのデル・ボスケ監督が退任決断か 後任はカパロス氏が決定的と地元紙報じる
サイクル終焉の象徴となるか
スペイン代表をワールドカップ(W杯)王者、欧州選手権(EURO)連覇に導いた名将が別れを告げる時がやってきた。チームを長年率いてきたビセンテ・デル・ボスケ監督が退任を決断し、ホアキン・カパロス氏の就任が決定的とスペイン紙「マルカ」が報じている。
デル・ボスケ監督とスペインサッカー協会のアンヘル・ヴィラー会長は、すでに火曜日に話し合いの場を設けている。自身の去就に関しては、15日に行われるスペインサッカー連盟の会議まで正式に発表することはないようだが、昨年12月にデル・ボスケ監督はすでにEURO後に監督の座を去るだろうとヴィラー会長に伝えており、辞任は既定路線と見られている。
デル・ボスケ監督の辞任は14日のミーティングで正式に決まり、19日に新たな指揮官として噂されるホアキン・カパロス氏の就任を発表するともレポートされている。
現在60歳のカパロス氏はかつてセビージャ、アスレティック・ビルバオといったリーガ各クラブで指揮を執っている。日本ではマジョルカの指揮官時代に元日本代表MF家長昭博を冷遇したイメージが強いが、セビージャ時代にはスペイン代表の現主将DFセルヒオ・ラモスらを育て上げた実績を持っている。
スペインは08年、12年大会のEURO制覇、10年の南アフリカW杯を制したが、近年はMFアンドレス・イニエスタ(バルセロナ)ら主力の固定化により世代交代が急務となっていた。3連覇を目指した今回のEUROでは決勝トーナメント1回戦でイタリアに0-2で完敗し、現地メディアからは「チャンピオンは死んだ」など辛辣な評価を受けた。育成に長けたカパロス氏を登用することで、無敵艦隊再建はなるのだろうか。
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ゾーンウェブ編集部●文 text by ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images