2022年「Jリーグ注目ポイント」独自ランキング発表 新体制、大ベテラン復帰、史上稀に見る混戦も

川崎を退けて優勝なるか、J2優勝も経験した新監督の手腕は?

【6位】川崎、Jリーグ&ACLのW制覇なるか

 リーグ戦では圧倒的な強さでJ1の連覇を果たした川崎。AFCチャンピオンズリーグ(ACL)は蔚山現代に敗れてベスト16敗退となったが、前回のアジア王者に延長PKまで追い詰めたことは記憶に新しい。これまで浦和レッズ、G大阪、鹿島アントラーズの3クラブがACLを制しているが、同時にJ1の優勝を成し遂げたクラブはない。川崎がW制覇を果たすには引き続きリーグ戦でライバルを凌駕することに加えて、選手層もポイントになってくる。旗手怜央のセルティック移籍も秒読みと報じられるなかで、橘田健人などがさらなる成長を見せられるか。今年は大半を怪我で離脱した大島僚太の完全復活などにも期待だ。

【5位】リカルド2年目の浦和

 西野努テクニカルダイレクターが掲げた“3年計画”の3年目となるが、リカルド監督にとっては2年目のシーズンで、川崎など強力なライバルを上回り、悲願の優勝を果たすことができるか。ボールの主導権を握りながら、流れのなかでポジションをチェンジしていくスタイルが選手たちに浸透することに加えて、機を見たカウンターやリスタートからの得点など、勝負所をものにする強さも求められる。天皇杯の結果いかんでACLに出場できるかが変わってくるが、厳しくも熱いサポーターの後押しを受けて、さらに躍進できるか。

【4位】四方田修平、札幌を発つ

 これまで育成からトップの監督、コーチとして23年間にわたり札幌を支えてきた四方田修平氏が横浜FCの新監督に就任。かつて札幌の監督としてJ2優勝を経験している四方田新監督が、横浜FCをJ1に導けるか。そしてアカデミー出身の選手も含めた若手の成長にも期待が懸かる。さらに”四方田チルドレン”の加入も予想されている。その一方で札幌はミシャことミハイロ・ペトロヴィッチ監督の下で継続路線となるが、攻撃的なサッカーの守備面など、目立たなくても大きな支えだった四方田修平の穴をどう埋めていくかがJ1・10位だったチームの成績にも大きく関わりそうだ。

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河治良幸

かわじ・よしゆき/東京都出身。「エル・ゴラッソ」創刊に携わり、日本代表を担当。著書は「サッカーの見方が180度変わる データ進化論」(ソル・メディア)など。NHK「ミラクルボディー」の「スペイン代表 世界最強の“天才脳”」を監修。タグマのウェブマガジン「サッカーの羅針盤」を運営。国内外で取材を続けながら、プレー分析を軸にサッカーの潮流を見守る。

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