「全員で天皇杯を取ろう」 浦和監督、退団&引退選手への思い滲ませる「人間関係の混乱少なかった」
19日に大分と天皇杯決勝で激突、ロドリゲス監督が大一番を展望
浦和レッズのリカルド・ロドリゲス監督は、12月17日のトレーニング後に第101回天皇杯の決勝、19日の大分トリニータ戦へ向けてのオンライン会見を実施し「メンタル面がキーポイントになる」と話した。
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浦和は2019年末に3年計画を打ち出し、今季が2年目。ロドリゲス監督が就任してAFCチャンピオンズリーグ(ACL)出場権と、タイトルの獲得が目標に設定されていた。リーグ戦は6位で終えたものの、天皇杯を勝ち残ったことで優勝すればダブルで目標を獲得できるだけに、ロドリゲス監督も「全てがこの試合に懸かっている」と宣言している。
準決勝ではセレッソ大阪を2-0で下し、大会の5試合を無失点で乗り切って決勝にコマを進めた。一方の大分は、リーグ戦でのJ2降格が決まった後のゲームでありながらも、リーグ覇者であり前回王者の川崎フロンターレをPK戦の末に破って番狂わせを起こした。それだけにロドリゲス監督は「川崎が決勝に来るだろうと思っていて大分になった。自信を持ってやらなければいけないが、過信になってはいけない」と話す。
その上で「ポジティブなものを与えてくれると信じている」と話すのが、大分とのリーグ戦は1勝1敗であり、苦しい試合内容だったこと。指揮官は「リーグ戦、ホームでは勝った(3-2)が最後まで分からなかった。アウェー(0-2)では良い立ち上がりから点を取られ、後半は少し良くなったが勝てなかった。順位表は低い位置になってしまったが、非常に良いチームだ」と話している。
その上でロドリゲス監督は決勝戦について「ディテールが重要になる」としつつ、それを導くものとしてのメンタル的な要素を挙げた。
「スタートからの選手、サブの選手、全員の状態が良くないといけない。メンタル面がキーポイントになる。舞台は決勝だが、サッカーの試合という点では変わらない。いつも通りのことを求めている。若いだけではいけないと私も思う。経験は必要なもの。その成熟度が若手を守ることもある。今まで良い試合をした結果として決勝にたどり着いたのだから、それを決勝でも集中して発揮したい」
浦和にはロドリゲス監督の話す「経験」を持つ選手もいる。準決勝では、DF宇賀神友弥が決勝ゴールを奪った。一方で、その宇賀神とDF槙野智章、DFトーマス・デンはすでに契約満了が発表され、主将のMF阿部勇樹は今季限りでの引退を表明している。「今シーズン、サッカー(の世界)ではあり得ないと思うくらい人間関係の混乱が少ないシーズンだった」と話す指揮官は、こう語った。
「全員で天皇杯を取ろうと。阿部、槙野、宇賀神らの今年でチームを去る選手がいる。みんなで阿部がカップを掲げることを目標にしているが、日曜日に全員がそれを実現してくれると信じている」
決戦の舞台、国立競技場が新装されてから両チームがここでプレーするのは初めてになる。浦和は2018年の第99回大会以来3大会ぶり、Jリーグ創設後では4回目のタイトル獲得でアジアへの扉を開くことを狙っている。
(FOOTBALL ZONE編集部)