35歳にして見つけた「弱い自分」 家長昭博、自身5度目の優勝で感じた“次なる世界”
ACL、リーグ戦のPK連続失敗で発見した「弱い自分」
――家長選手は2017年に30歳で川崎に移籍以降、年々「円熟味」を増している印象です。自分で進化していると感じていることは?
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「進化と退化、半々くらいですよ(笑)。若い頃のほうが身体は全然動きました。技術面はあまり分かりませんが、精神的には経験を重ねてあまり驚くこともなくなって、ゆったり自分のペースでやれるようになりましたね」
――では、家長選手が今年、一番気持ちが高揚した瞬間は?
「ACL(AFCチャンピオンズリーグ・ラウンド16蔚山現代戦)でPKを外して、日本に帰ってきて、(9月29日のJ1リーグ第28節ヴィッセル)神戸戦でまたPKを外しました。高揚とはまた違いますが、今年一番の発見というか、『こういう気持ちになるんや』『プレッシャーを感じているんやろうな』と思いました。プレッシャーはもともとありましたけど、それによって身体がうまく動かないということはなかった。でも、PKを外した時に『いつもと違ったな、俺』と。『こんな弱い自分もいるんだな』と改めて感じられたのは印象に残っています」
――家長選手は自身をどんな選手・キャラクターだと考えていますか?
「いやー、どうだろう……。最近は、自分でも自分が分からないです(笑)。緊張はするし、プレッシャーも毎年感じています。でも、自分がどういう選手で、どういう人間かは分からないのが正直なところで、みなさんが見てくれているのも僕だし、まだ知らないところもきっと持っていると思います。選手としても、人間としても、一言で言い表せないような存在になりたいですね」
――2022年シーズンの目標は?
「絶対に課されるのは、Jリーグでまた優勝すること。ACL(のタイトル)も獲らないといけない。すべてのタイトルを課せられると思うので。個人の目標としては、ちゃんとサッカーを楽しみたい。いいコンディションでいい準備をして、いい精神状態でグラウンドに立てるように、楽しめる余裕があるくらいにして、1年間を戦いたいです」
――「楽しむ」うえでの必須条件は?
「まずは勝たないといけない。次に、圧倒的に勝ちたい。あとは自分ができなかったことができたり、違う自分を知れたり、すべてを楽しみに変えていきたいと思います」