35歳にして見つけた「弱い自分」 家長昭博、自身5度目の優勝で感じた“次なる世界”
中村憲剛の引退を受けてのシーズンも「変わらずマイペース」
――今年は、クラブの象徴的存在だった中村憲剛さん(現フロンターレ・リレーションズ・オーガナイザー)が昨季限りで現役を引退して迎えたシーズンでした。家長選手は気持ち的な変化はありましたか?
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「いや、変わらずマイペースにできました(笑)。厳密に言うと、精神面では少なからず変化はあったけど、(これまで)やってきたことは変わらなかったという感じですかね。(憲剛さんのように自分の)前を走っている選手を追いかけるのはやりがいがありますし、分かりやすい目標がいると戦いやすい。今は僕がフィールドプレーヤーで最年長(35歳)で、前に走ってくれる選手も少なくなってきて、感じるものは少し違います。ただ、若手も中堅もベテランも、憲剛さんが担ってきたものを分担というか、それぞれが何%か背負わなくちゃいけないところはあったと思うので、各自が自覚を持ちながらプレーしていました」
――川崎はシーズン途中にMF田中碧(デュッセルドルフ)、MF三笘薫(ロイヤル・ユニオン・サン=ジロワーズ)という主力も抜けたなかで、2位の横浜F・マリノスに勝ち点13差をつけての優勝でした。
「年間を通して、チームとして良い状態を維持するのはすごく難しい。彼らが抜けたことによって、『もう一段階頑張っていかなきゃいけない』という危機感もいい意味で生まれました。チームの土台はしっかりしているし、僕ら年上の選手もドシっとしているので、若い選手にとってもやりやすい環境ではあると思います」
――家長選手は寡黙なイメージもありますが、チームを盛り上げたり、積極的に発言したりは?
「ないです(笑)。(鬼木達)監督にも何も言われません(笑)。練習中やクラブハウスでは比較的静かなほうですね。でも、サッカーを離れたら口数も多いし、この企画をやってくれと言われれば全力でやります」