「完全に心が固まったのは11月」 玉田圭司が現役引退を決断した一番の「決め手」は?

長崎の元日本代表FW玉田圭司は今季限りで引退【写真:Getty Images】
長崎の元日本代表FW玉田圭司は今季限りで引退【写真:Getty Images】

12月11日に引退記者会見を実施

 V・ファーレン長崎の元日本代表FW玉田圭司は、12月11日に引退記者会見を行った。今季限りで23年間のプロ生活にピリオドを打つ決断を下し、「このタイミングで良かった」と語った。

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 習志野高から1999年にプロの世界に飛び込んだ玉田は、柏レイソルで徐々に頭角を現し、スピードに乗ったドリブルを武器に2002年の後半戦からレギュラーへ。名古屋グランパスに移籍した2006年に行われたドイツ・ワールドカップ(W杯)では、日本がグループリーグ3戦未勝利に終わったなか、王国ブラジル相手に鮮烈な先制ゴールを決め、「Keiji TAMADA」の名前を世界に轟かせた。

 名古屋では2010年にJ1リーグ優勝も経験し、セレッソ大阪移籍、名古屋復帰を経て、2019年から長崎でプレー。所属3年目の今季は、リーグ戦19試合2ゴールという成績だった。

 玉田の背番号「11」にちなみ、11月1日にオープンしたばかりの会場で、300人のファン・サポーターを招いて行われた引退会見では、「まだ実感はない」と率直な感想を口にした。引退を決断したのは、11月だったという。

「完全に心が固まったのは11月に入ってからですね。8月に妻とは軽くそういう話をするようになって、自分がやれるなと思っていても、公式戦で自分を披露する場がなかったのが一番の決め手です」

 41歳になったとはいえ、まだプレーできると思うファンや選手は少なくないだろう。それでも、玉田自身は「このタイミングで良かった」と思っているという。

「ボロボロになるまでやりたい、という気持ちはもともとなかった。引退を発表しても、今までのチームメイトや長崎の選手に、なんで辞めるんですか、もっと一緒にやりたかった、という言葉を聞くと、このタイミングで辞めて良かったと改めて思いますね。

 妻はいつも僕のことを尊重してくれる方なので、本当に長くやって凄かったねと言ってもらいました。やっぱり一番身近で見ているのでまだまだやれるのも分かってくれるし、まだまだピッチの姿を見たいとい言ってくれたけど、決断するのはあなただからと言ってもらえたので決められた。帰宅したあとは終わったよ、ありがとうと。涙は出なかったけど、言葉では言い表せない顔をしてくれて、僕もホッとしました」

 会見中の玉田は、選手としてのプレッシャーから解放されたこともあってか、笑顔が絶えなかった。

(FOOTBALL ZONE編集部)



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