久保建英は”レギュラー”になれる? アトレティコ戦ヒーローに現地記者の見解

スペインのラジオ局「カデナ・セール」のペドロ・フジャナ記者【写真:高橋智行】
スペインのラジオ局「カデナ・セール」のペドロ・フジャナ記者【写真:高橋智行】

現地記者は「タケは重要な選手になるはず」と活躍に期待

 スペインのラジオ局「カデナ・セール」のペドロ・フジャナ記者は試合後、アトレティコ戦の久保について、興奮気味にこのように感想を述べていた。

「タケが自身の高いクオリティーを発揮してチームにもたらしたものは非常に大きい。今日のような強豪相手の試合でマジョルカが勝ちにいこうとしたら、あれは絶対に失敗できない重要なシーンだったが、タケはGKとの1対1で、どのようにゴールを決めればいいのかを完璧に理解していたし、非常に冷静だった。長期離脱で苦しい時期を過ごしていたが、以前のレベルを維持している。これは今後のマジョルカにとって非常に大きなものになるだろう」

 ルイス・ガルシア監督は試合後、久保のパフォーマンスに満足感を示したものの、レギュラーが保証されているかについては「久保とイ・ガンインはチームにとって重要な存在にならければいけない選手たちだが、彼らを同時起用するのは難しいだろう」と語り、攻撃に長けた2選手の併用によりチームのバランスが崩れ、守備力の低下を引き起こす可能性があることを懸念していた。

 これに対し、ペドロ・フジャナ記者は「タケがこの後、レギュラーになれるかって? そんなの当たり前だよ! でも、マジョルカのように守備を必要とするチームにとっては、監督の言うように彼らが一緒にプレーするのは難しいとは思う。でもタケは2シーズン前、マジョルカでプレーした時のように重要な選手になるはずだ。今は怪我から復帰したばかりで、まだコンディションを整えている段階にあるように感じるが、この後、レギュラーになることができる」と太鼓判を押していた。

 今季ここまでの久保のリーガ成績は8試合(うち先発5試合)、452分出場、1得点0アシスト。「2か月間苦しんだ後、ようやく素晴らしいものを手に入れることができた」と喜びを露わにした日本代表MFは手応えを感じた状態のなか、10日にホームで残留争いのライバルになり得る14位セルタとの対戦を迎える。

 怪我明け後、まだ2試合、38分間をプレーしただけのため、試合勘の欠如に対する不安が若干残るが、久保がアトレティコ戦と同じパフォーマンスを継続できるかに注目が集まる。

(高橋智行 / Tomoyuki Takahashi)

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高橋智行

たかはし・ともゆき/茨城県出身。大学卒業後、映像関連の仕事を経て2006年にスペインへ渡り、サッカーに関する記事執筆や翻訳、スポーツ紙通信員など、スペインリーグを中心としたメディアの仕事に携わっている。

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