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元日本代表MF青木剛が現役引退 「本当は昨シーズンが引退するタイミングだったのかも」と激白【コメント全文】
南葛SCが発表「やりきるところまでやらせてもらえたと、偽りなく思っています」
南葛SC(関東2部)が12月6日、元日本代表MF青木剛が今季限りで現役を引退することを発表。青木は「本当は昨シーズンが終わった時点が、引退するタイミングだったのかもしれません」と複雑な胸中を明かしつつ、「やりきるところまでやらせてもらえたと、偽りなく思っています」とコメントしている。
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現在39歳の青木は、前橋育英高校から2001年に鹿島アントラーズへ加入。16年夏まで16シーズン半にわたってプレーし、Jリーグ優勝4回、カップ戦優勝4回、天皇杯優勝2回と数々のタイトル獲得に貢献した。16年7月からサガン鳥栖へ完全移籍し、18年にはロアッソ熊本に在籍。19年から南葛SCに籍を移していた。日本代表では通算2試合に出場している。
チームは今季関東リーグ2部2位で、25日に関東リーグ1部・2部入れ替え戦を控えるなか、発表のタイミングを迷ったという青木は、クラブを通じて率直な想いを明かしている。
◆青木剛のコメント全文
12月25日に昇格を懸けた一大決戦を控える大事な時期ですが、ご報告をさせていただきます。
私、青木 剛は今シーズンをもちまして、引退することを決意しました。
大事な試合を控えているタイミングで、公式に発表をするかどうか悩みましたが、事後報告ではなく、自分らしくしっかりとした形でお伝えをしたかったので、このタイミングでの公表となりました。
今シーズンを振り返ってみると、自分自身、とても苦しいシーズンでした。シーズンが始動し、南葛SCが次のステージへ進み始め、間違いなくレベルアップしていると感じる中、自分がそれに見合ったパフォーマンスを出せていないと思う日々は、本当に辛く、実際、夏の段階で退くべきではと、勝手ながら考えていたくらいでした。
それでも、共に闘うチームメイトから多くの刺激をもらい、関わってくださっている方々からの励ましの声をいただき、ここまで進むことができました。
サッカーは相手と闘っているようで、実は、自分自身と闘っている、自分と向き合っている、という感覚が、今シーズンはより一層強く自分の内面にありました。
本当は昨シーズンが終わった時点が、引退するタイミングだったのかもしれません。
昨シーズンはコロナの影響によって、全試合が無観客試合になってしまいました。今までのようにファン・サポーターの皆さんが応援してくださる中で、また高揚する試合がしたいと強く思ったのも、続ける選択をした理由ですし、昨シーズンの昇格で味わった喜びは、これまでのサッカー人生の中でも経験したことのない喜びであり、もう一度みんなで喜びを共有したいという一心が、今シーズンの一番のモチベーションでした。
サッカーをやりきるということに関しては、やりきるところまでやらせてもらえたと、偽りなく思っています。こうした心境で最後を迎えられるのは、本当にありがたいことです。
導かれるようにして加入させてもらった、『キャプテン翼』の血が流れている南葛SCは、計り知れない魅力が詰まっていて、大きな夢があるクラブチームです。近い将来、必ずJリーグに加入して、サッカーファンに対してたくさんの感動を生み続けていくクラブチームです。
そのことを考えても今シーズンの昇格も必ず達成したいですし、クラブが掲げる夢の一部分になれたなら、これほどうれしく、誇りに思うことはありません。
今シーズン、あと1試合ではありますが、鹿島アントラーズ15年半、サガン鳥栖1年半、ロアッソ熊本1年で培ったもの、南葛SCでプレーした3年間、プロとして過ごした21年間のすべてを結集させて、誠実さと感謝の念を持ち、しっかりと準備します。
そして、置かれた立場で役割を全うできるように、シーズンが終わるまで最善を尽くして闘います。
最後になりますが、自分の好きな言葉を記しておきます。
「誰かのためにプレーしてこそ、サッカーには価値がある」
両親、家族、友人、関わっていただいたすべての方々、本当にありがとうございます。心から感謝しています。
南葛SC
青木 剛
(FOOTBALL ZONE編集部)