勇退の村上審判員、槙野智章へ最後のイエローカードを出した経緯告白 「アドリブです」
トップリーグ担当審判員から勇退する村上審判員がオンライン会見に出席
今シーズン限りでトップリーグ担当審判員から勇退する村上伸次氏がオンライン会見に出席。12月4日、J1リーグで最終節の名古屋グランパス対浦和レッズの主審を担当し、審判として有終の美を飾っていたなか、最終節の試合後、花道のセレモニー時に浦和DF槙野智章に提示したイエローカードについて「完璧にアドリブです」と告白している。
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村上氏は、2002年1級登録され、翌年にJリーグを担当。これまでJ1通算307試合、J2通算195試合、J3通算3試合で主審を担当していた。
村上氏が主審を担当した名古屋対浦和の一戦は0-0で終わり、試合直後には両軍の選手たちが列を作って並び、村上氏に向けた花道を用意。そこで槙野がおもむろにユニフォームを脱ぎ、「村上さんの笑顔が僕たちを気持ちよくプレーさせてくれました。最高のレフェリングをありがとう! おつかれさまでした 浦和レッズ槙野智章」と手書きで書かれたアンダーシャツ姿を披露し、村上氏もイエローカードを提示するという茶目っ気たっぷりの行動を見せて会場を沸かせた。
このイエローカードを提示した場面のことを聞かれ、村上氏は「アドリブです」と、その経緯をこう明かしている。
「出す前に、少し話していると思うんですけども、審判員に『このカードは無効だ』ということを言ったような記憶はあるんです。確かな記憶じゃないんですけど……。その後にイエローカードを出したので、もう完璧にアドリブです」
村上氏は試合後に自身のツイッターで、槙野から受け取ったメッセージ入りのシャツを公開し、「試合後、槙野さんからお話を聞きました。昨日の夜、コンビニでTシャツとマジックを買ってみんなで相談してコメントを書きました!と言われ涙が止まりませんでした。本当にありがとうございました」とサプライズの舞台裏も紹介している。
感動のセレモニーの最中、“粋な計らい”を見せてくれた村上氏。その対応からも惜しまれる理由が伝わってくるようだった。