劇的幕切れでポルトガルが8強! 117分の沈黙経て初シュートのロナウドからクアレスマ決勝弾
両チーム90分間枠内シュートゼロ
欧州選手権(EURO)決勝トーナメント1回戦屈指の好カードとなったクロアチア対ポルトガルは延長後半途中までお互い枠内シュートゼロと決定力を欠く中、FWクリスティアーノ・ロナウド(レアル・マドリード)のシュートをFWリカルド・クアレスマ(フェネルバフチェ)が押し込み、ポルトガルが1-0で死闘を制して8強進出を決めた。
クロアチアは負傷の影響でグループステージ第3節のスペイン戦を回避したMFルカ・モドリッチ(レアル。マドリード)、FWマリオ・マンジュキッチ(ユベントス)が先発に復帰。グループステージから中2日のポルトガルはロナウドとFWナニ(フェネルバフチェ)はスタメンも、DFジョゼ・フォンテ(サウサンプトン)らを初先発させる策に出た。
試合はキックオフ直後から両チームとも相手の様子をうかがう慎重な展開となる。前半25分にロナウドが左45度でFKを得る。MFジョアン・マリオ(スポルティング・リスボン)の蹴ったボールをDFペペ(レアル・マドリード)が頭で合わせたが、ゴール枠上へと外れた。対するクロアチアは同30分、側頭部をクロアチアカラーに染めたMFイバン・ペリシッチ(インテル)が右サイドを抜け出してからカットインしてシュートを放った。しかしフィニッシュまで至ったのは数度で、前半をスコアレスで折り返した。
後半に入って5分、ポルトガルのフェルナンド・サントス監督は18歳の新鋭MFレナト・サンチェス(バイエルン)をピッチに送り込む。そのサンチェスは11分にジョアン・マリオとのワンツーからグラウンダーのシュートを狙うなど、積極的な姿勢を見せた。クロアチアもサイドからのクロス攻撃を狙うなど、徐々にゴール前に迫る動きが増える。同17分にクロアチアが右サイドで得た直接FKで、MFイバン・ラキティッチ(バルセロナ)のクロスをDFドマゴイ・ビダ(ディナモ・キエフ)がヘディングシュートにいったが、ゴール左へと外れた。
ロナウドが前後半通じて一度もシュートを放てないほどの膠着した展開は90分間にわたって続き、0-0のままスイス対ポーランドに続く今大会2度目の延長戦となった。