来季リーグ優勝を狙う浦和、ホーム最終戦で浮かび上がった“避けて通れない課題”とは?

ゼロトップ型の配置は欠かせないオプションながらバランスに苦慮

 一方で、その大久保はこの試合を終え、10月以降で鹿島や神戸との直接対決に敗れたことも踏まえて現状の課題をこう話している。

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「慎重になりすぎて、コネすぎてシュートが少なかった。もっと単純なミドルシュートとか、打って引き出せば良かったのかなと思う。鹿島に負けてしまうなど、大事な試合を落としている。今日も、勝てば最終節に可能性を残せた。なにか緊張やいつもと違うものがあると思う。そこに対する慣れも必要だと思うし、大事な試合でも力を発揮できるメンタリティーが必要。少し慎重になってしまった。もっとミスを恐れずやるべきだったと思う」

 このゼロトップ型の配置は、ユンカーが離脱した状態で迎えた9月のルヴァンカップ準々決勝、川崎フロンターレ戦で機能性を見せたことで浦和にとってのオプションとなり、今や主要システムの1つになっている。しかし、5-1のゴールラッシュを見せた10月の柏レイソル戦のように前線にユンカーがいる試合では、クロスの場面などでゴール前に誰もいないようなことにはなっていなかった。

 ロドリゲス監督はボールを保持して押し込み、敵陣で奪い返してさらに攻撃を重ねるようなサッカーを理想としている。そのためにボールを運んでいく部分と、最後にゴール前を制することを両立するためのバランスに苦慮している印象は強い。この試合の浦和が、勝ち点3が必要なチームの姿に見えたかは大いに疑問があった。

 間違いなく来季に引き継ぐであろうこの課題を、シーズンオフの動きを含めてどのように解決していくのか。来季を3年計画の集大成としてリーグ優勝を目標にすると宣言しているなかでは、避けて通ることのできないものになっている。

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