守備改善を怠ったスールシャール政権 ユナイテッド復権へ…“これ以上ない適任者”は?
昨シーズンもトップ4の中では最多となる44失点をマーク
とはいえ、失点の多さは個々の問題だけではない。1-4で敗れた第12節のワトフォード戦でも顕著だったが、ユナイテッドは前線や中盤からのプレスで相手を嵌めることができず、ディフェンスラインは後ろにズルズルと下がるばかり。チームとして守備における約束事がないようにさえ見える。前線で守備にも献身的に走れるウルグアイ代表FWエディンソン・カバーニの起用を待ち望む声は上がっていたが、34歳のベテランも怪我を抱えてフル稼働ができずにいる。
しかし、こうした守備の綻びは今に始まったことではない。昨シーズンも38試合で44失点はトップ4の中では最多。より上を目指すなら改善は必要不可欠だったはずだ。就任当初から課題とされていた守備戦術の整備が3年間放置されたままでは言い訳のしようがないだろう。
今のユナイテッドには守備を立て直せる人材が求められる。後任にはすでに、ラルフ・ラングニック氏の暫定監督就任が合意に達したと報じられているが、マウリシオ・ポチェッティーノ監督(パリ・サンジェルマン)はこれ以上ない適任者と言えるだろう。14年から19年まで率いたトッテナムでは長年トップ4圏外が定位置だったチームを優勝争いの常連へと成長させ、15-16シーズンと16-17シーズンに2年連続リーグ最少失点を誇るチームを作り上げた実績がある。
苦境に直面する“赤い悪魔”は果たして、復権を成し遂げられるだろうか。
(FOOTBALL ZONE編集部)
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