アーセナルOB、若手中心のチーム作りに警鐘「子供たちに頼り切ってはいけない」
元フランス代表DFバカリ・サニャ氏、古巣の復調を喜びつつ懸念材料も指摘
アーセナルは今週末、リバプールとの大一番を迎える。この試合を前にクラブのOBであり、元フランス代表DFバカリ・サニャ氏が、若手中心のチーム作りをしている古巣に対して警鐘を鳴らしている。英紙「メトロ」が報じた。
プレミアリーグ開幕3連敗を喫した今季のアーセナルだが、その後はトッテナム、レスター・シティといった強豪との試合も含め、10試合無敗と調子を取り戻している。ミケル・アルテタ監督は、若手を積極的に起用しており、現在のレギュラーであるMFエミール・スミス・ロウ、MFブカヨ・サカ、GKアーロン・ラムズデール、FWガブリエウ・マルティネッリ、DF冨安健洋は、全員が24歳以下だ。
かつてマンチェスター・シティでもプレーした経験のあるサニャ氏は、「開幕直後の彼らの様子は、喜ばしいものではなかった。お気に入りのチームには、ある一定のレベルでプレーしてほしいが、彼らはそこに到達していなかったし、残念だったよ。最初の3試合は残念だった」と切り出した。
そして、「でも、彼らは本当のチームになったようだ。自信は最高の状態だろう。彼らは自分たちのやり方、どうプレーしたいかを見つけただろう。私は常にミケル(・アルテタ監督)を信頼しているし、彼のことは昔から知っている。クラブの視点から言えば、彼らは若い選手たちに投資したいのだろうが、将来的なことを考えれば、最高の選手たちも必要だ」と続けた。
アーセナルの環境などから、「平均的なチームになることを望まない」と語るサニャ氏は、経験のある選手たちの必要性も強調して、「子供たちに頼り切ってはいけないんだ。19歳、20歳の選手たちにね。人々は、とても大きなプレッシャーをかけるし、SNSでは批判も浴びる。こうしたプレッシャーは、彼らのメンタルに悪影響を及ぼすんだ」と、若手に依存する危険性を語った。
そして、自身の経験を振り返り、「良いプレーができなかった試合後、私はベテランだったけれど、隠れて、ベッドの中にいたかった。だから、子供たちがどうなっているか、想像してほしい。同じ年齢の頃、私があれだけ上手くやりすごせたかは自信がないね」と明かした。
優勝争いをしているリバプールとの試合を控えているアーセナル。果たして、いい状態をキープし、記録を11戦無敗に伸ばせるだろうか。
(FOOTBALL ZONE編集部)