影を落とす過去の黒い歴史

　ユベントスのジュゼッペ・マロッタGMは、トッティのクレームに反論している。「彼のような勝利者には多大な敬意を払うし、彼の落胆も理解できるが、彼の発言は受け入れられない。これはユベントスの勝利にふさわしい試合だった」と力説し、「（最初の）ペナルティーは疑わしいものかもしれないが、2010年のユベントス対ローマ戦でトッティのFKがペペの手に同じように当たったが、これもPKになった。そして、試合は1-1で終わった」と語っている。
　ユベントスは“カルチョーポリ”と呼ばれる八百長事件の主役となった黒い歴史がある。2004-05シーズンのセリエA優勝を剝奪され、06年にセリエB降格のペナルティーを受けたのだ。この一連のスキャンダルや、スタンド内外のウルトラスによる暴力事件が、セリエAの人気凋落とスタジアムの空席が目立つ元凶となったのだが、ローマの王子が指摘するユーベ寄りの判定はかつての悪夢再びなのか。セリエAの象徴的存在となったベテラン、トッティの悲痛な訴えにイタリア中が注目している。
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サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文　text by Soccer Magazine ZONE web