“ミラクル・レスター”の再現なるか 古豪ウェストハムがプレミアで“今最も旬”なワケ

ウェストハムはプレミアで序盤戦3位の好スタート【写真:Getty Images】
ウェストハムはプレミアで序盤戦3位の好スタート【写真:Getty Images】

モイーズ監督の戦術が浸透して序盤戦3位の好スタート

 プレミアリーグで今最も旬なチームが、首都ロンドンを本拠地とするウェストハムだ。デイビッド・モイーズ監督の指揮の下で昨季6位と躍進した“ハマーズ”は今季も11節を終えた時点でチェルシー、マンチェスター・シティに次ぐ3位(7勝2分2敗)につけている。優勝候補リバプールに今季初黒星をつけた彼らの好調の要因は、いったいどこにあるのだろうか。

 昨シーズンは3バックで戦う試合もあったウェストハムだが、今季は4-2-3-1を基本システムとして採用。4バックに中盤センターの2人を合わせた6人の守備ブロックで堅く守り、そこからカウンターとモイーズ監督らしい堅実なスタイルは一貫している。セットプレーもチームの武器の一つで、ここまでカウンターから4得点、セットプレーから5得点を記録。この2つを合わせた得点数(9得点)は11節終了時点でプレミアリーグ最多(英データサイト「Whoscored.com」参照)で、指揮官のスタイルがより浸透してきたと言えるだろう。

 マンチェスター・シティのジョゼップ・グアルディオラやリバプールのユルゲン・クロップ、チェルシーのトーマス・トゥヘルなど稀代の戦術家たちがトレンドを生み出し続けるなかで、モイーズ監督の戦術は至ってシンプルと言っていい。しかし、そのシンプルな戦い方がここまで威力を発揮し、ビッグクラブからも勝利をもぎ取っている。

 開幕戦ではニューカッスルに4-2、第2節でレスター・シティに4-1と2試合連続4得点で快勝。その後マンチェスター・ユナイテッドや昇格組ブレントフォードには敗れたが、第9節でトッテナムを撃破。第11節では、やはりカウンターとセットプレーで得点を重ねてリバプールからも白星を挙げた。チェルシー、シティに次ぐ3位につけているのは決してフロックではないはずだ。

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