オマーン戦のプレーを高く評価「三笘の登場で日本の武器が間違いなく1つ増えた」

　森保一監督率いる日本代表は、11月16日に敵地で行われたカタール・ワールドカップ（W杯）アジア最終予選第6節でオマーンに1-0と勝利し、グループ2位に浮上した。MF三笘薫（ロイヤル・ユニオン・サン＝ジロワーズ）がA代表デビューを飾り、鋭いドリブルを披露して話題を集めている。「天才ドリブラー」として1970年代から80年代にかけて活躍し、解説者として長年にわたって日本代表を追い続ける金田喜稔氏は、三笘の突破力は「日本の武器」と高く評価しつつ、条件付きで「日本のゴール数は間違いなく増える」と断言している。（取材・構成＝Football ZONE web編集部）

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　オマーン戦の前半はポゼッション率64％とボールを握った日本だが決定打を欠き、後半からMF柴崎岳（レガネス）に代えてA代表初選出の三笘を投入した。4-2-3-1の左サイドに入った三笘はドリブル突破を仕掛けて脅威を与えていく。

　後半36分には、DF中山雄太（ズウォレ）の縦パスに反応した三笘がペナルティーエリア内で倒れ込みながら中央へクロス。これをFW伊東純也（ヘンク）が押し込み、この1点を守り切った日本が1-0と逃げ切った。

　金田氏は「今のところ、試合途中で何人交代しても、さほど効果的な一手は打てていないのが実情だ。三笘の登場で日本の武器が間違いなく1つ増えた」と語り、今後の継続起用を提言している。

「攻撃に関して、もちろんチーム戦術も影響するが、個の能力が伴っていなかったら相手はさほど怖くはない。1人の選手で打開できるなら、それが一番手っ取り早いわけで、今の三笘がその存在だ。そうした選手を使わない手はない」

　金田氏は個の力で打開できる三笘のドリブルを高く評価しており、「世界では、個で局面を変えられる選手が高く評価され、高い給与を得ている。それだけ希少価値が高いということだ。日本でもベルギーでも、三笘は攻撃時に個の能力で違いを作っているわけで、それを考えると、むしろ三笘の起用は遅かったぐらいだ」と語る。