「僕の財産」 槙野智章が浦和レッズと歩んだ10年間、契約満了で流した涙に込めたモノ
「よそから来て、たかが10年かもしれないけど、その10年が濃かった」
そのうえで、「ちょっと勘違いされるような受け取り方をされることもあったけど、良くも悪くもそばにいてくれたのは、浦和の選手だったりスタッフだったり、ファン・サポーターだった。自分がやったことや言ったこと、行動を起こしたことは、僕の財産です」と言葉にした。
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今後については「まだ自分はできるという自信もあるし、やらなければいけないことがピッチの中にあると思う」と、まだ整理のついていない心情ではあるものの、現役続行を前提にしている。クラブから発表されたコメントには、浦和サポーターへの「大きなブーイングで迎えてほしい」という言葉もあったが、改めてそれについて聞かれると、再び目が潤んだ。
「このクラブが好きだから。レジェンドの選手がいるし、僕はよそから来て、たかが10年かもしれないけど、僕にとってその10年が濃かった。大好きなクラブで、ずっといたかった。このクラブで引退したかったなと思って。本音を言えば、(浦和と)試合したくないです。埼スタで違うユニフォームでプレーする姿を見せないといけないんですけど、浦和相手になんか違うユニフォームを着てプレーする姿は想像できないです。それくらい難しい。
いろいろありましたし、いろいろ言われてきた。僕の10年間の成長は、浦和のファン・サポーターなくては、ここまで成長できなかった。タイトルを含めた分岐点もそうだし、W杯出場に向けても成長させてもらった。何より、あのWe are REDSのコール。歌え浦和を愛するならのコール、あの雰囲気は今でも忘れられない。実力以上のものを出させてくれた仲間だと思う」
槙野は24歳で浦和に加入して10年間、キャリアの最も良い時期を過ごしたと言える。浦和は11月27日の清水エスパルス戦がホーム最終戦。そこでは槙野が自分の言葉でサポーターへの感謝を伝える時間がクラブから用意されるというだけに、精一杯の思いを伝える姿があるはずだ。