「ワクワク感も緊張感もない」 元日本代表DFは“ギャンブルなし”のオマーン戦布陣を予想
【栗原勇蔵の目】ベトナム戦から両SBのみ変更の可能性がある程度か
森保一監督率いる日本代表(FIFAランク28位)は、11月16日(日本時間25時キックオフ)にカタール・ワールドカップ(W杯)アジア最終予選の第6節でオマーン(同77位)と対戦する。グループ3位の状況を考えれば、前節ベトナム戦(1-0)に続いて勝利が求められるゲームだが、指揮官はどのようなメンバーをピッチに送り込むのか。W杯アジア最終予選の経験も持つ元日本代表DF栗原勇蔵氏に予想布陣を聞いた。(取材・構成=Football ZONE web編集部)
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森保ジャパンはカタールW杯アジア最終予選5試合を消化し、3勝2敗のグループ3位。初戦のオマーン戦(0-1)、第3節サウジアラビア戦(0-1)を落としたなかで、盛り返しては来ているが、総得点4はベトナムと並んでグループ最下位、依然として本大会にストレートインできる2位以内には入れておらず、予断を許さない状況は続く。
ベトナム戦では、10月12日の第4節オーストラリア戦(2-1)戦から右サイドバック(SB)のみDF酒井宏樹(浦和レッズ)からDF山根視来(川崎フロンターレ)に代え、4-3-3システムを継続採用。FW大迫勇也(ヴィッセル神戸)、DF長友佑都(FC東京)ら状態が懸念される選手も経験を優先して起用し、なんとか勝ち点3をもぎ取った。
一方で、A代表初招集のMF三笘薫(ロイヤル・ユニオン・サン=ジロワーズ)、DF旗手玲央(川崎フロンターレ)は出番なし。交代カードで切った5人(DF中山雄太、FW浅野拓磨、FW古橋亨梧、MF柴崎岳、MF原口元気)は、あまり代わり映えのしない顔ぶれだった。
栗原氏は、「怪我人、コンディション不良がない限り、ベトナム戦の布陣」とし、その確率を「90%以上」と予測。累積警告による出場停止で守田英正(サンタ・クララ)のポジションが変更となる以外は、右SBに本来のレギュラーである酒井が戻り、長友に代えて左SBに中山が入る可能性がある程度だと話す。
「最終予選はドキドキ感があるもの。ただ、今の日本代表にはワクワク感も緊張感もない。相手どうこうではなく、自分たちのレベルの問題です。ワールドカップのためにやってるけど、ベトナム相手に1-0で、『本大会に出てどこに勝てるの?』と。正直、何を目指しているか伝わってこないし、その場しのぎの試合を続けてしまっている感は否めません。ベトナムにあのメンバーを使ったので、(レベルの上がる)オマーン相手に変えるとはとても思えないですね。酒井が回復していればですけど、それも“元に戻った”という感じ。もしかしたら長友のところに中山を使うかも、くらいでしょうか」