浦和のベテランMF阿部勇樹が現役引退 40歳で一大決心「9月頭には伝えさせてもらった」
J1通算では歴代4位となる589試合出場、日本代表では通算53キャップ
浦和レッズの元日本代表MF阿部勇樹が11月14日にさいたま市内で記者会見を行い、今季限りでの現役引退を発表した。9月に40歳の誕生日を迎えた阿部は、16歳でのデビューからのプロキャリアに感謝の言葉を残した。
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阿部はジェフユナイテッド市原(現千葉)のユースに所属していた1998年8月に16歳でJリーグデビュー。確かな技術とユーティリティー性を武器に試合出場を重ね、2003年にイビチャ・オシム監督が就任したチームでは若き主将としてもプレー。04年にはアテネ五輪に出場し、翌年からはヤマザキナビスコ杯(現ルヴァン杯)の連覇などの実績を残した。
そして、07年に浦和へ移籍すると1年目からAFCチャンピオンズリーグ(ACL)制覇に大きく貢献。10年南アフリカ・ワールドカップ(W杯)に出場すると、イングランドへ移籍してレスターで1年半プレーした。12年にミハイロ・ペトロヴィッチ監督の就任と同じタイミングで浦和に復帰すると、主将としてチームをまとめた。17年には2回目のACL制覇を果たした。
近年は負傷も増えて出場機会を減らしていたが、今季リカルド・ロドリゲス監督が就任した浦和では、GK西川周作の後を受け再び主将に就任。リーグ開幕戦の同点ゴールや、ベガルタ仙台での直接フリーキックによるゴールなど確かな技術を見せていたが、足の負傷もあり万全のコンディションにはできず、ピッチから遠ざかる日々が続いていた。
会見場に姿を現した阿部は「今年、始まった時点である程度、自分の年齢も考えて勝負の年、最後の年になるのではないかと考えていた。実際に自分の中で決めたのは、40歳の誕生日を迎える前には決めてクラブに伝えたいという思いがあったので、9月の頭にはクラブに伝えさせてもらった。今でもサッカーをしたいという思いはあるが、1年前のサッカーをしたいという思いとは少し差があると思う。それが僕にとっての引退の合図だと思って決断させてもらった」と引退に至った理由を話した。
J1通算では歴代4位となる589試合出場の実績を持ち、日本代表では通算53試合に出場。誰からも慕われる人間性の持ち主は、今季限りでスパイクを脱ぐ。
(FOOTBALL ZONE編集部)