伊代表の“PK職人”、まさかの連続失敗 英雄トッティが擁護「もし監督だったら…」

イタリア代表MFジョルジーニョ【写真:AP】
イタリア代表MFジョルジーニョ【写真:AP】

 イタリア代表MFジョルジーニョは高い成功率を誇る“PK職人”として知られるが、ここ3回連続でまさかの失敗。12日のカタール・ワールドカップ(W杯)欧州予選のスイス戦(1-1)でも失敗してしまったが、アズーリの元エース、フランチェスコ・トッティ氏はエールを送っている。

 イタリアはスイスとC組で2強を形成し、4勝2分の勝ち点14で並んで直接対決の試合を迎えた。前半に先制を許したイタリアだが、同点に持ち込んで1-1のまま時間は推移。そして、後半アディショナルタイムに入ろうかというタイミングでPKのチャンスを得た。

 しかし、ここでキッカーとしてPKスポットに立ったジョルジーニョはクロスバーの上にキックを失敗してしまった。イングランド・プレミアリーグのチェルシーでプレーするジョルジーニョはPKの高い成功率を誇るが、6月の欧州選手権(EURO)の決勝イングランド戦、9月のW杯欧州予選スイス戦、そしてこのリターンマッチと3回連続で失敗となった。

 衛星放送「スカイ・スポーツ」に対して現役時代にも重要な場面でのPKを任せられて高い成功率を残してきたトッティ氏は「特に試合の終盤では、プレッシャーを感じるものだ」とした上で、ジョルジーニョへの信頼を語っている。

「特に試合の終盤、これだけ責任が重い試合においてPKを蹴るのは簡単ではない。僕はいつもそのような場面のほとんどでゴールを決めたと言われるが、PKを決めなければならないというのは簡単なことではない。3回連続してミスをすれば、たとえ最高の選手であっても疑念を抱かれるのは普通だ。ジョルジーニョはその1人だけど、彼のプレーを見るといつも素晴らしいという感想でいっぱいになる。もし自分が監督だったら、本人が蹴りたいと思うなら引き続きPKを蹴らせるよ」

 イタリアはこの試合を1-1で引き分け、勝ち点15で並んだまま最終戦でスイスと本大会へのストレートインとなる1位を競り合うことになった。勝ち点が並んだ場合、W杯予選では得失点差が優先される。敵地で北アイルランドと対戦するイタリアは2点リードをしているだけに優位な状況だが、スイスはホームにブルガリアを迎える。いずれもすでに敗退が決まっている相手とのゲームだけに、試合展開は読みづらく予断は許さない。

 今夏の欧州選手権の決勝ではイングランドにPK勝ちして栄冠に輝いたものの、伝統的にイタリアは国際舞台でPKに泣いてきた。スイスとの直接対決で2つのPK失敗により勝ち切れなかったことが最終戦にどのような結果をもたらすのか、そして次のPKのチャンスを得た時には誰がキッカーを務めるのか注目される。

(FOOTBALL ZONE編集部)

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