“和製カンテ”を目指して 町田加入内定のMF宇野禅斗、先輩レギュラーに“挑戦状”
丸山スカウト部長は「近い将来、クラブの中心選手になってほしい」と期待
J2のFC町田ゼルビアは11月9日、高校サッカー界の強豪・青森山田高のMF宇野禅斗(3年)の加入内定記者会見を実施。仮契約を結んだ高校年代屈指のボランチは、「まだスタートラインに立ったばかり」と気を引き締めた。
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福島県出身の宇野は、中学・高校の6年間を青森山田で過ごしてきた。中学1年の加入当時はセンターバックだったが、2年生の秋頃に上田大貴監督に「ボランチをやってみないか?」と声をかけられてコンバート。青森山田高に進学後は2年時からレギュラーの座を掴み、2020年度の高校選手権では不動の中盤としてチームを支え、準優勝を経験した。今年5月にはU-18日本代表候補合宿にも参加するなど、その実力は注目を集めてきた。
町田の丸山竜平スカウト部長によれば、青森山田高の黒田剛監督との話し合いを経て、10月中旬に宇野のトレーニング参加が実現。濃密な3日間の中で、宇野はクラブへの想いが強くなったという。
「練習参加をさせてもらった時に雰囲気も良く、中盤の強度も高いと感じました。監督、選手の方々のJ1に上がるんだという強い気持ちを感じたので(町田でプロの道をスタートすると)決めました」
丸山スカウト部長は、宇野の攻守にわたるポテンシャルを高く評価し、将来の中心選手として期待を寄せる。
「宇野選手は守備能力、ボール奪取能力が高い。常に中盤でバランスを保ち、状況判断に優れ、攻撃の起点となる縦パス、展開力を兼ね備える。運動量も豊富で、現在多くのタレントを誇る青森山田イレブンの各選手の良さを引き出しているのは、彼の存在があるからだと感じています。我々は2019年にJ1ライセンスを取得し、さらなる高みを目指しているなか、宇野選手が近い将来、クラブの中心選手となり、顔となり、チームを引っ張っていってもらえるように期待しております」
町田の中盤には、23歳の髙江麗央(今季リーグ戦37試合1得点)、20歳のMF佐野海舟(同30試合5得点)と若い2人がボランチのレギュラーを務める。それでも、フランス代表MFエンゴロ・カンテ(チェルシー)を参考にしてきたという宇野は、「自分としてはボランチで勝負したい」と1年目からの試合出場に意欲を覗かせる。
「こうしてプロになれるとなって、ようやくここまで来たなと。でも、まだスタートラインに立ったばかりだと思います。佐野海舟選手、高江麗央選手がライバルになってくると思いますけど、1年目から試合に出られるように日々努力していきたいです。佐野選手は(自分と)すごく似た選手。攻撃を組み立てるところ、ゴールを決めているところを見ると参考になるところがありますが、守備面に関しては自分は負けないと感じました」
17歳のボランチが挑戦を続ける町田でどのようにプロとして道を切り開いていくのか、期待は高まるばかりだ。
(FOOTBALL ZONE編集部)