W杯最終予選ベトナム戦の先発メンバー＆布陣を予想「基本変えない」

　日本代表はカタール・ワールドカップ（W杯）アジア最終予選・オーストラリア戦で2-1の勝利を挙げ、2勝2敗で星を五分に戻し、ベトナム、オマーンとのアウェー2連戦に突入する。B組4戦全敗で最下位に沈むベトナム相手の一戦で快勝が望まれる中、元日本代表DF田中マルクス闘莉王氏はインタビューでスタメン予想。森保一監督の手堅い布陣になると読む一方で、大量得点を狙う超攻撃的シフトを提言している。（取材・構成＝Football ZONE web編集部）

【注目】白熱するJリーグ、一部の試合を無料ライブ配信！　簡単登録ですぐ視聴できる「DAZN Freemium」はここから

　　　◇　　　◇　　　◇

　森保さんは何とか勝ったオーストラリア戦から先発メンバーを基本変えないと思う。手堅い布陣になりそうだけれど、今回の相手はベトナム。アウェーとは言え、最下位相手にたくさん点を取って勢いに乗るしかない。

　主導権は握れるし、ボールも支配できると思う。だから、相手が引いてきた時にどうするのか。3枚の中盤で守田英正に替えて、柴崎岳を入れて支配力を高める。柴崎や田中碧のロングシュートに期待したい。

　右ワイドには伊東純也の代わりに古橋亨梧を入れる。古橋は得点パターンが多い。セルティックで絶好調で引き出しも増えている。今のチームに不可欠な選手だと思う。

　三笘薫も調子を上げている。自分らしさをベルギーで出せているし、ひと皮向けた部分に期待したい。引かれている相手にはああいう解読不能のドリブルは効果的で、局面打開力はこのメンバーだと唯一無二。ゴールラインとのわずかな隙間を縫っていく能力はこのメンバーでは三笘が一番。むしろ三笘以外にいないので、スーパーサブでも切り札になると思うが、その枠には浅野拓磨もいる。個人的には三笘は頭から起用したい。

　1トップは大迫勇也。ゴールがなくても、キープ力、展開力ではまだ代役がいない。そこが日本代表の大きな課題。4-3-3になると、大迫、古橋、三笘で3トップは固まる。南野拓実にそこまでこだわるなら、中盤のボランチで柴崎を外して、真ん中に置くしかない。

　何とか勝ち点3を取ったオーストラリア戦も内容では劣勢だったし、決定機も少なかった。勢いを取り戻すためにベトナム戦では何とかゴールラッシュで勝ってもらいたい。

［プロフィール］
田中マルクス闘莉王／1981年4月24日、ブラジル出身。渋谷幕張高を卒業後、2001年に広島でJリーグデビュー。03年に日本国籍を取得し、04年アテネ五輪に出場した。その後は浦和でJ1とACL初制覇、名古屋でもJ1初優勝に貢献。06年にはJリーグMVPを受賞した。日本代表としても43試合8得点の成績を残し、10年南アフリカW杯ベスト16進出の立役者に。19年限りで現役引退。Jリーグ通算529試合104得点で、DF登録選手の100得点はリーグ史上初。現在は公式YouTubeチャンネル「闘莉王TV」でも活動中。