遠藤航、クラブ&代表フル稼働に疲労蓄積を元独代表MF懸念 「彼の筋肉もマシンではない」
元西ドイツ代表MFミュラー氏、シュツットガルトSDもフル稼働ぶりに驚き
ドイツ1部シュツットガルトの日本代表MF遠藤航は、昨季から今季にかけて所属クラブでの試合のほかに日本代表戦にも休むことなく先発で出場し続け、両シーンで必要不可欠な中心選手として活躍している。
しかし、あまりにも過酷なハードスケジュールとなっていることから、現地メディアやシュツットガルト関係者からは遠藤の疲労の蓄積を危ぶむ声が聞こえ始めている。
ドイツ紙「ビルト」は「エンドウにはあとどのぐらいパワーがあるのだろうか?」と題した記事を展開。「シュツットガルトの主将であるエンドウは、パワーモンスターだ。この日本人はプレーし続けている。それも休むことなくだ。今夏、彼はほぼ走り続けていた。5月以降は日本のA代表と五輪代表のために13試合に出場し、今また代表戦に向かっている。シュツットガルトにおいても彼には一息つく時間がなかった。ここまでリーグ戦全11試合に出場し、990分中972分プレーした。平均すると、彼は7月22日から5日に1試合のペースでプレーしている」と遠藤の現状を、驚きをもって伝えている。
また、1980年代にシュツットガルトで活躍した元西ドイツ代表MFハンジ・ミュラー氏も遠藤の疲労の蓄積を危惧し、休養を取らせることを勧めている。
「エンドウがここ数か月の間に見せたパフォーマンスは素晴らしかった。しかし、彼にも肺は1つしかなく、彼の筋肉もマシンではない。ひょっとしたら、しっかりと考えるべき時が来たのかもしれない。疲労から回復させて怪我を予防するために、彼を1試合欠場させるべきかどうかについてだ。というのも、エンドウが負傷して長い間離脱するという事態は起きてはならないからだ。彼はチームの心臓であり、替えがきかない」
シュツットガルトでスポーツディレクターを務めるスヴェン・ミスリンタート氏も、「ワタルは信じられないぐらいたくさんの試合をこなしてきたし、ブンデスリーガでプレーするほかの選手たちよりも多くの時間プレーしてきた。今年3度目、そして最後の代表ウィークが過ぎ去ろうとしていることを私は彼のような選手にとっては喜ばしいことだと思っている」と語るなど、尋常ではない過密日程をこなしている遠藤の状態は大きな関心事となりつつあるようだ。
ブンデスリーガで現在15位と低迷しているシュツットガルトと、カタール・ワールドカップ(W杯)本大会出場が危ぶまれている日本代表に遠藤を温存する余裕はなさそうだが、両チームの指揮官は遠藤に休養を与えるという決断を下すべきなのかもしれない。
(FOOTBALL ZONE編集部)