元日本代表DF、三笘活用の“森保Jベスト布陣”を考察 「1+1が3になるかもしれない」
【栗原勇蔵の目】三笘は4-3-3の左ウイングでの起用が効果的
森保一監督率いる日本代表(FIFAランク28位)は、カタール・ワールドカップ(W杯)のアジア最終予選で、11月11日に第5節ベトナム戦(同98位)、16日に第6節オマーン戦(同77位)に挑む。追加招集のMF堂安律(PSV)を含めて28名が選出されたなか、期待の1人がA代表初選出のMF三笘薫(ロイヤル・ユニオン・サン=ジロワーズ)だ。今夏にプレミアリーグのブライトンへ完全移籍し、レンタル先のベルギーで研鑽を積むアタッカーを生かすにはどのように起用すればいいか。W杯アジア最終予選の経験も持つ元日本代表DF栗原勇蔵氏に聞いた。(取材・構成=Football ZONE web編集部)
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三笘は筑波大から川崎フロンターレに入団した2020年、独特なリズムのドリブル突破と卓越した決定力で旋風を巻き起こし、ルーキー史上最多タイとなる13得点をマーク。2年目の21年もリーグ戦20試合で8得点を挙げると、自国開催となった東京五輪でも3位決定戦のメキシコ戦(1-3)では個人技から意地のゴールを奪い、打開力の鋭さを証明した。
自身初の海外挑戦となったベルギーリーグでも、10月16日に行われたリーグ第11節スラン戦(4-2)で途中出場からハットトリックを達成。その後に3試合連続スタメンと猛アピールし、待望のA代表初招集となった。
いきなりW杯アジア最終予選というしびれる舞台となるが、栗原氏は「僕だったら、とりあえず三笘を使います。森保監督がスタメンで起用するかは判断が難しいですが、(16日の)オマーン戦に向けた“試運転”でベトナム戦の後半に20~30分くらいでもプレーさせたいですね」と提言する。
ユニオンSGでは3-5-2の左ウイングバックが主戦場となっている三笘。森保ジャパンは2018年夏の発足から4-2-3-1をメインシステムとしてきたが、その能力を最大限生かすためには、川崎時代と同じ4-3-3で起用するのがベストだと栗原氏は話す。
「左サイドは1人で攻めに行ける選手を置いたほうがいいでしょうね。三笘を使うなら、4-3-3のウイングだと思います。東京五輪の印象だと、守備のことを気にして、最初の位置(ポジション)が低くて、上手くいかなかったイメージがある。(3位決定戦の)メキシコ戦の時は攻撃のことだけを考えていたし、槍のような攻撃力が彼の特徴。勝っている展開で、相手が前に出てきて間延びしてスペースがある時に彼を入れて、ドリブルで勢いに乗らせてオマーン戦に向かいたいところです」