鹿島、ACL出場“逆転劇”へ望み 相馬監督が語る浦和戦の勝因「それがエネルギーに」
浦和戦で1-0勝利、土居聖真が決勝ゴール
鹿島アントラーズの相馬直樹監督は、7日のJ1リーグ第35節の浦和レッズ戦で1-0の勝利を収めてAFCチャンピオンズリーグ(ACL)の出場権争いに生き残った。試合後の会見で、勝因として試合の立ち上がりを挙げた。
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リーグ戦での3位以内が獲得する来季のACL出場権争いでは、前日に3位のヴィッセル神戸が勝ち点を67に伸ばしていた。鹿島と浦和は勝ち点59で並んでいただけに、敗れるのはもちろん、引き分けでも残り3試合で勝ち点7差となり状況は極めて難しくなる。互いに勝利が絶対に必要な試合だった。
その順位争いにおける決定的な試合にふさわしい試合の立ち上がりを見せたのが鹿島の方だった。浦和が最終ラインからショートパスをつなごうとするところで、中盤に入るボールに対して厳しい寄せを見せた。浦和がロングボールで打開を図る場面もあったが、センターバックコンビのDF関川郁万とDF町田浩樹が強さを見せて封殺した。そして前半36分にセットプレーからMF土居聖真がゴールを決め、これが決勝点になった。
相馬監督は「良い立ち上がりをしようというなかで、その通りにできた。本来ならもっと点を取らないといけなかったが、良い流れの時に(得点を)取れないで前半を終わったら嫌だと思っている時にセットプレーで1つ取れたところ、それが決勝点になった。それが選手たちの最後に粘り切るエネルギーになったと思う」と振り返った。
後半に入ると浦和のリカルド・ロドリゲス監督が選手交代も行ってビルドアップを修正し、自陣で守る時間も増えた。しかし、ボール際の強度で終始上回り続けた鹿島が、派手さはないものの質実剛健なサッカーで試合を安定させた。
また、押し込まれた時間を指揮官が「後ろに人を増やすか、前を代えてチェイスや攻撃の起点のどちらというところで、前を交代した時に押し返して相手の時間を減らせた」と振り返ったように、攻撃的なポジションの選手を入れ替えることで戦況を立て直すことにも成功した。
これで神戸を勝ち点5差で追う状況で、インターナショナル・マッチウィークの中断後のラスト3試合を迎えることになった。相馬監督は「残り3つ、まだACLに可能性があるのでしっかり準備をしたい。ストレートインの3位以内という意味では5ポイント離れているが、可能性がある限りは目の前の勝ち点を取っていかないといけない」と話す。神戸の動向次第にはなるものの、シーズン最後の逆転劇を巻き起こすための希望をつなぐ浦和戦になった。