森保ジャパン「理想布陣」を元日本代表DFが選出 三笘薫ら“新たな槍コンビ”に期待
サウジ戦で失点に絡んだ柴崎は「もう一度チームに置くこと」で士気アップを推奨
ボランチでは、10月のオーストラリア戦で先発起用された田中が代表初ゴールをマーク。遠藤と守田も存在感を示した一方、MF柴崎岳はサウジアラビア戦で失点につながるパスミスを犯し、矢面に立つ結果となった。それでも、栗原氏は11月シリーズに柴崎を招集する意義はあると見解を述べる。
「ああいうミスをしたあとにバサっと切ると、今後思い切ったプレーができなくなる可能性がある。柴崎はもともと力のある選手なので、試合に出る出ないは別にして、もう一度チームに置くことで士気も上がる気がします」
現代表においては、守備陣はDF酒井宏樹、DF吉田麻也、DF冨安健洋、DF長友佑都、GK権田修一で基本固定されている。敗れたオマーン戦では左サイドバック(SB)の長友の背後を狙われ、年齢による衰えも指摘される機会が増えているものの、代役に推せる逸材が不足しているのも事実だと栗原氏は指摘する。
「試合と合宿中の練習での存在感も含めて、総合的に判断して、森保監督は左サイドバックに長友を置いていると思います。試合だけしか見ていない人の目からすれば、長友はもういいだろうと思うところがあるかもしれないですが、中山(雄太)に代えても果たして大きく変わるのか。苦しい時に新戦力が台頭してきて、世代交代というのはよくある話とはいえ、中山はもともと左SBではないし、代わりのスペシャリストがいません。それがすべて。代えたくても人材がいないし、今試している場合でもない。これまで試さなかったツケというところで、トータル的には経験のある長友になってしまう気がします」
サプライズ招集はあるのか、それとも常連組で手堅く戦うのか。森保監督の決断に注目が集まる。
[プロフィール]
栗原勇蔵(くりはら・ゆうぞう)/1983年9月18日生まれ、神奈川県出身。横浜F・マリノスの下部組織で育ち、2002年にトップ昇格。元日本代表DF松田直樹、同DF中澤佑二の下でセンターバックとしての能力を磨くと、プロ5年目の06年から出場機会を増やし最終ラインに欠かせない選手へと成長した。日本代表としても活躍し、20試合3得点を記録。横浜FM一筋で18シーズンを過ごし、19年限りで現役を引退した。現在は横浜FMの「クラブシップ・キャプテン」として活動している。
(FOOTBALL ZONE編集部)