熾烈なJ1リーグ残留争いは佳境へ 運命の残り6戦、“苦境or優位なチーム”は?
J1残留争いを展望、14位G大阪以下の7チームに絞られてきた感も
シーズン終盤戦に入り、J1への残留を懸けた戦いが本格化している。優勝争いの華やかさとは対極にある厳しさがある中で、今節には明暗を大きく分けかねない直接対決も2カードが組まれている。
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新型コロナウイルスの感染拡大とその影響を受け、昨季のJ1は降格チームがなく、J2からは2チームが昇格して今季は20チームで戦っている。その結果、今季は4チームが降格するとあって、その割合は増えた。残り6試合になって、その行方は14位のガンバ大阪(勝ち点34)以下の7チームに絞られてきた感がある。
今節の注目としては、その中で2つの直接対決があることだ。まずは降格圏の1つ上にいる16位の徳島ヴォルティス(勝ち点29)と、降格圏内の18位にいる大分トリニータ(勝ち点27)の対戦だ。徳島がホームで戦える利点はあるものの、大分が勝てば勝ち点が逆転する関係にあるゲームであり、シーズンが終わった時の結果次第ではこのゲームがターニングポイントだったとクローズアップされる可能性すらある。
徳島は、今季から浦和レッズを率いるリカルド・ロドリゲス監督が昨季まで4年間率いてチームのベースを確立してJ1に昇格した初年度であり、1年でJ2に戻る事態は避けたい。一方の大分は、J3まで落ちた時期に就任した片野坂知宏監督の下で“カタノサッカー”とも呼ばれた攻撃的なスタイルが脚光を浴びてきたが、J1に昇格してからこれだけ厳しい残留争いの主役を演じるのは初めて。双方の残留へ向けた強い意志がぶつかり合う熱戦になるだろう。
また、双方が降格圏内にいる17位の湘南ベルマーレ(勝ち点28)と19位の横浜FC(勝ち点25)の対戦も決定的な意味を持ち得るだろう。横浜FCにとっては、ここで敗れると湘南との差が勝ち点6に広がってしまう。敵地に乗り込む立場とはいえ、勝利を狙うべき一戦になると言えるだろう。
湘南は9月に山口智監督へと交代して以来、公式戦で1試合も勝利できていない苦境にある。とはいえ、湘南の優位な点は周囲のチームと比べて得失点差(マイナス7)が圧倒的に良いこと。勝ち点が並んだ時にはほぼ上位になれることから、見た目の勝ち点よりも0.5ポイント多いという考えもできる。着実に勝ち点を積み重ねていけば、それが生きる可能性も十分。まずは新体制での初勝利を奪い、自分たちが上に行くと同時に残留争いのライバルをさらに絞り込んでいきたい。