「選手と話をするな」 プロフェッショナルレフェリーが明かす“レフェリングの今と昔”

「日本で一番僕バッシングを受けてきたレフェリーなので…」

 日々試合を重ねる家本主審だが、人間だからこそ、ミスも何度も経験したと語る。

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「ありがたいことに、日本で一番僕バッシングを受けてきたレフェリーなので。僕が知る限り、多分群を抜いて圧倒的“ワーストワン”なはずなんですよ」と自嘲気味に家本主審は切り出す。そのうえで、過去の自分自身についても振り返った。

「能力的に低かったっていうのも当然ありますし、経験上足りなかったというのもある。明らかに誤解、勘違いしていたのもある。でもその時はその時で一生懸命で……。人間だからミスはする。ミスは前提なんだけど、開き直るのは違う。そこをどう薄めていくか、より高めていくか意識していたというところで常に向き合ってきたというのはある」

 さらに、「向き合う覚悟がないんだったら笛を持つべきではないし、旗を持つべきじゃないし、あの舞台に立つべきじゃない」と家本主審は断言する。それは、大きな舞台での葛藤や経験が数え切れないほどあるからだろう。

 試合中、できるだけ審判は存在を消し、「“無駄なノイズ”で(プレーを)止めないよう」にしたいと話す家本主審。その思いがあり、「僕、ほんと笛吹かないです」と自身のレフェリングの特徴を明かす。日々悩みながらも、“覚悟”を持ってレフェリーを続ける姿からは、いかにサッカーで「感動を生み出す」ことができるかという“信念”が垣間見えている。

■みんなの「はたらく」情報局「はたわらワイド」
「サッカー審判員の“はたらく”」

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