浦和ロドリゲス監督、“リーダー出現”を期待「27歳から29歳の成熟したリーダーは…」
21日のトレーニング後に定例のオンライン会見、課題の決定力不足に言及
浦和レッズのリカルド・ロドリゲス監督は、21日のトレーニング後に定例のオンライン会見を行い、ここ数試合で課題になっている決定力不足について改善への熱弁を振るった。そして、「将来的にチームをポジティブな方向に導くリーダーが出てくることを期待している」と、チームの先も見据えている。
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浦和は22日にJ1リーグ第33節の前倒し開催「金J」で柏レイソルと対戦する。夏まで浦和に所属した柏のFW武藤雄樹について「彼の活躍は願うが、明日の試合は彼にとって良い試合にならない、目立たないような試合になることを願いたい」と、にこやかに話した。
しかし、前節のガンバ大阪戦を1-1で引き分けた大きな要因になったゴール前での数多いチャンスを得点にできない決定力不足についての話題になると、ロドリゲス監督は「最後の精度のところ、決定力は、技術的なところもあると思うが、そこだけを見るのではなくチームとしてどこが改善できるか見ている」と、言葉が熱を帯びた。
「押し込んだ状態では選手のイマジネーションが非常に大事だが、それだけでなく指導者からコンセプトを渡して練習でも提示して、リアリティーのあるストレスの掛かるような状況で練習をしているし、ビデオも見せて改善しようとしている。ペナルティーエリアに侵入するメカニズムにもバリエーションが必要になる。相手も分析して対策してくるので、サプライズ的な要素が常に必要。新しいアイデアなどでチームをアップデートしながら進みたい。それは私も好きな部分なので、練習でも実行している。
相手が分析してもチャンスを作り続けてフィニッシュまで行くのが大事だが、それはできている。それがなければより心配するが、後は細かなディテールやコンセプトのところでゴールにつながるようにしたい。もちろん、得点すればこれが勝ち点につながると思う」
そのうえで、前節は欠場したFWキャスパー・ユンカーについては「もうプレーできる状態になっている」と話し、今季は出場機会の少ないFW興梠慎三についても「膝の状態は良くなかったが、すでにメンバー入りの競争に入っている。この時期になると、それまでたくさん出ていなかった選手の重要性が増す。その中には興梠の名前もある」と話した。
また、現在4試合連続で公式戦を勝利できていない状況だが、今季に大幅なメンバー入れ替えがあって20代の選手が増えた中、ピッチ上の最後のところで勝敗を左右する精神的な部分について、ロドリゲス監督はリーダーの出現も願っている。
「今は非常に若い選手が多いチームで、そういったプロセスの中でシーズンを戦っている。27歳から29歳の成熟したリーダーは現時点でいないかもしれない。彼らのパフォーマンスを見ながら助けていきたい。勝敗が決まるのはディテール。拮抗したゲームでプラスアルファの気持ちの部分を出すことで変わってくる。私からもそうなるように声をかけている。今季はチームに大きな変化があった。将来的にチームをポジティブな方向に導くリーダーが出てくることを期待している」
浦和はリーグ戦の今季残り6試合で3位以内、あるいは天皇杯優勝でのAFCチャンピオンズリーグ(ACL)出場権獲得を目指している。その実現のためには、良い内容をスコアに反映することと、タイトルやACL出場権、残留争いといったそれぞれの際どい状況を懸けた戦いの中で最後のプラスアルファを出せるかどうかが大きく関わってきそうだ。
(轡田哲朗 / Tetsuro Kutsuwada)