「胸を膨らませ、パンツをめくり、そして壁へと打ち込んだ」スペイン紙がC・ロナウドのFK連続ミスを一刀両断
レアル御用紙がネタに
試合後、ロナウドはアイスランド代表が歴史的な勝ち点1を称え合う美しい場面を苦々しく罵倒している。
「彼らは試合終了の時、まるでEUROを制したかのように喜んでたよ。僕には信じられないね。これは僕の意見だけど、彼らは精神的に小さいことを証明したね。この大会では何もできないな」
スーパースターにあるまじき、器量の小さい発言で欧州メディアに衝撃を与えていたロナウドは今季は4月のUEFAチャンピオンズリーグ準々決勝ヴォルフスブルク戦第2戦で決勝点となる直接FKを叩き込み、ハットトリックによる逆転4強進出に貢献した。
かつては無回転FKの使い手と呼ばれたロナウドだが、実は今季FKの成功率の低さがレアルで問題になっていた。フロレンティーノ・ペレス会長が2月、自身の本業でCEOを務めるスペイン最大の建設会社「ASC」のイベントで「クリスティアーノを売却することはできない。彼はマドリードの最高の選手だ。しかし、ベイルがフリーキックを蹴ることになる。クリスティアーノではなくてね」とキッカー剥奪を指令したことをスペインメディアが報じていた。
2月までの時点で100本中成功はわずか3本。成功率はわずか3%で、今季の成功はヴォルフスブルク戦の1本だけだった。
その一方で、ペレス会長がキッカーに指名したレアルの同僚、ウェールズ代表FWギャレス・ベイルはFKの名手だ。今大会でも初戦のスロバキア戦前のFK練習ではスタンドの観衆に直撃し、大量失血と鼻骨を折るアクシデントこそあったものの、前半10分に驚異的な変化を見せた直接FK弾でチームを大会初勝利に導いた。
自らのプレースキックでEURO初勝利に導いたベイルが一撃でFKを決めた栄光のシーンを思い返せば、試合終了直前、しかも、勝利を決める2度のチャンスで立て続けに壁に当ててしまったロナウドが無邪気に喜ぶアイスランドを毒付くのも無理はないかもしれない。やさぐれモードのCR7に名誉挽回の機会はやってくるのだろうか。
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ゾーンウェブ編集部●文 text by ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images