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アーセン・ベンゲル監督の頭痛の種 今季も故障者続出のアーセナルは過去12年で889回の負傷者
あまりに多すぎる故障者
アーセナルは1日、欧州チャンピオンズリーグのガラタサライ戦で、4-1で大勝した。今季新加入のイングランド代表FWダニー・ウェルベックのハットトリックの活躍で勝利を収めたが、例年のように今季も故障者が続出している。2002年夏から889回の負傷者を出していることが明らかになった。米スポーツサイト「ESPN」が報じている。
今季はウェールズ代表MFアーロン・ラムジー、主将のMFミケル・アルテタ、フランス代表FWオリビエ・ジルー、同DFマテュー・ドゥビュシーら8人が戦線離脱している。これにより、12年間での選手の故障の合計は889回に及んだという。
プレミアリーグは元オランダ代表の名手でチェルシー監督も務めたルート・フリット氏が「プレミアには異なるルールが存在する」と語るほど、主審はファウルをほとんど取らない。フィジカル面の消耗は激しく、負傷のリスクも高い。だが、アーセナルのこの数字は、ライバルクラブと比べても突出している。
同じ期間でマンチェスター・ユナイテッドは792回、チェルシーは620回、リバプールは551回とアーセナルよりもはるかに少ない負傷者に抑えている。
故障がちな選手も多く、フランス代表MFアブー・ディアビはこの間に計40回、現在リハビリ中のイングランド代表FWセオ・ウォルコットも計42回と戦線離脱を繰り返している。
アーセナルは高度な連動性と、個々のスピードを生かしたパスサッカーを前面に押し出す。相手チームは、そのサッカーを封じようと、ときにはファウル気味のタックルを用いてきた。そうした傾向もあるが、この負傷者はあまりに多すぎる。ガナーズが、昨季FAカップ優勝まで長らくタイトルから遠ざかってきた一因なのかもしれない。それは、アーセン・ベンゲル監督が取り組まなければいけない課題でもある。
【了】
サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web