PA内で奪った2得点と敵陣でのポゼッション EURO初戦データに見る世界王者ドイツの充実ぶり

試合の約3分の1を敵陣深くでプレー

 次にアクションエリアと、ポゼッション率のデータを見てみよう。

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 この日のポゼッション率はドイツ68.4%対ウクライナ31.6%だった。ドイツはボールを中盤や自陣の低い位置で保持するのではなく、相手ゴールに近いエリアで多くのプレーができていた。開幕戦のフランスと比較すると分かりやすいかもしれない。フランスは約65%のポゼッション率だったが、アタッキングサード(ピッチを三分割にして相手ゴールに最も近いエリアを示す)でのプレーの比率は22.9%と、ドイツの32.6%と比較すると約10%も低かった。

 相手ペナルティーエリア内にパスやドリブルで侵入するプレーというのは、そう簡単なものではない。だからと言って、相手のゴール前でいくらパスを回しても最終的にペナルティーエリアに侵入できなければ、むしろ前がかりになっている分、ボールを奪われた後に相手のカウンターアタックを受けるリスクは高い。ブラジルW杯の日本代表が良い例だ。ドイツは高い位置で保持しながらも、ペナルティーエリア内で11回のシュートチャンスを作っていた。

 

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