元日本代表MF松井大輔がFリーグデビュー YS横浜は湘南とのダービーに1-3で敗れる
松井は前半と後半の終盤に一度ずつピッチに立ち、積極的にゴールを狙う
東京オリンピック・パラリンピック、さらにFIFAフットサルワールドカップ(W杯)の開催に伴い中断していたFリーグが8日に再開した。この中断期間に元サッカー日本代表のMF松井大輔が加入したY.S.C.C.横浜と湘南ベルマーレの神奈川ダービーが、横浜武道館で行われ、松井はベンチスタートとなった。
開始早々、横浜はGK田淵広史がボールを持ち上がって攻撃に加わったが、湘南のプレスに引っ掛かり、FP鍛代元気にロングシュートを決められてしまう。その後、横浜がチャンスをつくるものの得点を決められない時間が続くと、前半9分、湘南がカウンターを仕掛け最後はゴール前に詰めたFP佐藤玲惟がこぼれ球をゴールに押し込み、リードを2点に広げた。
選手交代が自由のフットサルだが、松井は黒のサードユニフォームの上に赤いビブスを着用したまま、ベンチに座って戦況を見守ったり、アップゾーンでチームメートに話を聞いたりする時間が続く。
前半14分には累積ファウルが5つとなった横浜は、同15分にもピンチを迎えたが、FP内村俊太のシュートをGK田淵が防ぎ、追加点を許さなかった。松井の出場機会が訪れたのは、前半18分。最初のプレーでドリブルを仕掛けた松井だが、FPロドリゴに引っ掛けられて危うくカウンターを浴びそうになる。
松井はピヴォの位置、左サイドにポジションを取りながら、ボールを受けてドリブルで仕掛けようとする。それ以外にもセットプレーからボレーシュートを放つなど、ゴールを目指したが、湘南もU-20フットサル日本代表候補のFP牧野謙心を中心に厳しい守備で決定機を作らせない。逆に同19分には、湘南のロドリゴが松井に1対1を仕掛け、ドリブルで抜き去ってチャンスをつくったが、3点目は挙げられなかった。このプレー後、松井はベンチに退き、天を仰いで悔しがる姿を見せた。
それでも松井が出場した時間、ボールを保持して攻めることができた横浜は、湘南に第2PKを与えずに0-2のままで前半を終わらせることに成功した。
後半に入ると横浜がボールを保持しながら攻め込む時間が長くなる。しかし、GKフィウーザのセービングにも阻まれ、横浜のゴールが遠い。後半10分、自陣深い位置からキックインを行った横浜だが、湘南のロドリゴにボールをカットされ、そのままシュートを決められてしまい、3点差をつけられた。
高い位置で湘南からボールを奪う回数の増えた横浜は、後半15分にFP小林拓夢がゴール右上にシュートを突き刺して1点を返す。追い上げるムードができてきたなか、後半16分に松井が二度目の出場を果たす。松井は左サイドから右サイドにパスを出し、速攻の形を作りかけたが、湘南の切り替えが早くてフィニッシュに持ち込めなかった。その後のタイムアウトで松井は再びベンチに戻った。
残り1分33秒から、横浜はFP堤優太がGKのユニフォームを着て、ピッチ上の5人全員で攻めるパワープレーを開始。しかし湘南も巧みなボールキープを見せて、横浜がパワープレーをする時間を減らしていく。結局、このまま試合は終了。松井のフットサルデビュー戦と注目を集めた神奈川ダービーは、3-1で湘南が勝利している。
(Futsal X・河合拓 / Taku Kawai)
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